衆院議員や東京地検特捜部副部長を務めた弁護士の若狭勝氏が10日、フジテレビ系「めざまし8」(月~金曜午前8時)に出演。昨年11月に行われた兵庫県知事選で再選された斎藤元彦知事を巡る一連の疑惑で同県警と神戸地検が7日、公選法違反容疑でPR会社の関係先複数を家宅捜索した件について言及した。
この件では、家宅捜索に入られる2週間ほど前、刑事告発した神戸学院大の上脇博之教授らがPR会社社長の起訴猶予などを求めた上申書を提出している。
この点について若狭氏は、「告発人がどう思っていたかは分からないですが、聴取にはそこそこ誠実に応じているという可能性があったとしても、寛大な処分といえば、PR会社の社長はより一層言いやすくなる」と分析した。
今後の捜査のポイントとして押収資料に違法性の有無があるかどうか。これについては、「PR会社の社長がすでに供述を協力的にしているのか、積極的な協力をしてないのかによって行方、進捗(しんちょく)状況は相当変わる」とした。
「誠実に話しているなら、焦点としてはPR会社社長が今回のSNSの監修などを積極的、自主的、裁量的に任されてやっていたのかという証拠がどの程度集まるか。そこまでも言ってない、協力していないのなら押収した証拠を分析して、さらに慎重に捜査を進める」と予測した。
PR会社は斎藤氏が再選された後、同士の陣営の広報全般を担ったとする記事をインターネット上に公開していた。公選法では有権者や運動員に対して金銭、物品のほか、財産上の利益、職務を供与することを禁じている。