デヴィ・スカルノ夫人(85)は12日、東京都内で記者会見し、日本初の犬猫の保護に特化した新党「12(ワンニャン)平和党」を結党し、代表に就任したことを明らかにした。同党は今夏の参院選に、候補者を擁立する。
デヴィ夫人自身はインドネシア国籍のため現在、日本国籍の取得に向けた申請をしていると明かした。日本国籍が取得できれば、自ら、参院選比例代表に立候補したいとの考えも明かした。
インドネシアのスカルノ元大統領夫人として知られるデヴィ夫人は、現在インドネシア国籍。外国籍のままでは選挙には立候補できない。自身の立候補への受け止めを問われたデヴィ夫人は「私はインドネシアの国籍だが、今、帰化に向けた申請をしている。日本国籍に戻った時点で、立候補しようと思っている」と述べた。
日本国籍の取得へ、昨年10月から手続きを始めたという。「元々は日本人なので簡単にできると思いましたが、多くの書類が必要だった」と明かした。「時間的に間に合うかは、法務大臣次第」と述べた。
共同代表に就任した実業家の堀池宏氏は「4月ごろ、遅くても6月には出ると思う」と期待を示した。
デヴィ夫人はタレント活動やCMにも出演しているが、今後の仕事への影響について問われると「政治にかかわることをやめてほしいという、テレビ局があるなら致し方ないと思う」などと述べた。
同党は、動物愛護と社会の共生を理念に掲げ、犬や猫に対する道徳観を先進国と共有することで、日本の国際的なイメージ向上にも貢献したいとしている。夫人は「犬猫の食肉禁止の明確な法制化」を最重要テーマに掲げ、「動物虐待の厳罰化」「殺処分ゼロを目指す」など12の政策も発表した。
日本では犬猫の食肉習慣はないものの、国内では約50店が食肉を提供していると、政府側は説明しているという。デヴィ夫人は「いちばんの目標は犬猫肉の食用禁止。我が国では関心が低いかもしれないが、近隣諸国では法律で禁止されてきている。国民のみなさまに理解され、禁止法が性急に成立されることを願っている」と訴えた。