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中山間地域の自治体の投票立会人不足を解決できるか… 鳥取県で全国初の取り組み 今後の選挙でも「オンライン立ち会い」を実施予定

日本海テレビ 2024年7月19日 19時1分

人口減少が進む中山間地域で投票所を維持するための、全国で初めての取り組みです。鳥取県江府町で行われている町長選挙の期日前投票で、遠隔にいる人が投票所の立ち会い人業務を行う「オンライン立ち会い」が、7月19日に実施されました。

江府町の防災・情報センターの投票所では、オンライン用カメラが設置され、有権者が投票する様子を撮影。この模様は、2キロ離れた町役場の会議室に置かれたモニターにオンラインで映し出されていました。そして立会人1人が、投票が正しく行われたかなどを確認していました。ところがー。

前田俊博 記者

「オンライン立ち会いが始まって1時間後、電源が切れ画面が見えなくなりました」

オンライン用のパソコンの電源が突然切れるトラブルが発生。一時、投票所にいる立会人を急きょ増員しましたが、25分後に再開しました。

オンライン立会人 坂上絢臨 さん

「(トラブルは)迅速に復旧は出来たかなという印象を感じましたので、今回をきっかけにいろいろと改善されればいい」

Q.しっかり見えましたか?

オンライン立会人 坂上絢臨 さん

「受け付けの様子から(投票用紙に)書かれる様子、投函される様子、お帰りのところまで一連で見ることが出来ましたので普及してくれればいいなと」

地元の有権者

「リモートが進んできているので(オンライン立ち会いは)あまり抵抗はないですね。(投票所を)継続していくためにも必要かな」

「(オンライン立ち会いは)便利で良いと思うけど、年寄りばかりだからほとんどわからないと思いますよ」

7月19日は、「オンライン立ち会い」の取り組み実施に携わってきた東北大学大学院の准教授も視察に訪れていました。

東北大学大学院 河村和徳 准教授

「今回の取り組みは、非常に大きな第一歩で人口減少の危機、災害の危機の時にどう(オンライン立ち会いが)利用出来るかというのがカギになってくると思います」

人口減少で立ち会い人の確保が困難な中山間地域の自治体を主な対象に鳥取県が進めているこの取り組み。7月19日は、鳥取県から7人の職員が派遣され、システム設営や運営などのサポートにあたっていました。

鳥取県市町村課 松﨑亮太 課長

「今回の投票立ち会い、オンライン立ち会いのきっかけが、元々は投票立会人不足が起点になっていますので、まずは中山間地域、人が少なくて投票所の運営がしづらいところをまずは第一にアピールしていきます」

この投票所の「オンライン立ち会い」。今年6月の智頭町の町長選挙と町議会議員の補欠選挙でも実施される予定でしたが、いずれも無投票となったため導入が先送りに。鳥取県内では、今年10月に行われる南部町の町長選挙と町議会議員選挙でもこの投票所の「オンライン立ち会い」を実施する予定です。

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