衆議院選挙の制度や注意点を改めて確認する「選挙のOneポイント」。今回のテーマは「小選挙区と比例代表」についてです。
衆議院選挙は「小選挙区比例代表並立制」で行われていて、小選挙区では候補者の名前を、比例代表では政党や政治団体の名前を書いて投票します。
改めて、それぞれの投票方法をおさらいしておきましょう。
■ たった1人を選ぶ「小選挙区制」
小選挙区は、それぞれの選挙区から1人だけを選びます。極端な場合ですが、得票数が
・Aさん 1万10票
・Bさん 1万票
・Cさん 9900票
と大接戦になったとします。小選挙区で当選するのは、 Aさんだけ。有権者が直接候補者を選べますが、BさんとCさんに投票した約2万人の票は無駄になってしまいます。
■ 無駄になる票は減るが…「比例代表制」
比例代表制は、各党の得票率に応じて、議席が配分されます。
例えば
・X党 5000票
・Y党 3000票
・Z党 2000票
獲得したとします。10議席を選ぶ場合、X党の名簿から 上位5人。Y党の名簿から 上位3人・Z党の名簿から 上位2人が当選します。
無駄になる票が少なく幅広い民意が反映される一方、一度落選した議員が復活することもあり、政党の意向が優先されて、民意に反する場合も出てきます。
■ 比例で“復活” 衆院選ならでは
衆議院選挙では、小選挙区と比例代表どちらにも立候補することができ、小選挙区で落選した人が比例代表で復活当選することもあります。ただし、小選挙区で有効投票総数の10分の1を獲得することという条件があります。
自民党は、今回の衆院選では、いわゆる裏金議員について重複立候補を認めない方針です。該当する議員は小選挙区だけで戦うことになります。
衆議院選挙は、10月27日投開票です。
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