月に一度、鳥取県立中央病院の医師に、今の時期に気を付けたい病気などについて話を伺っています。今回のテーマは「肺がん」です。
実は、肺がんは初期症状がないのが特徴。もし息切れや胸の痛み、長引くせきなどがある場合はすぐに医療機関を受診する必要があります。そんな気づきにくい肺がんの予防や治療法について、取材しました。
■ 医師に聞く!最新の“肺がん事情”
今回、話を聞いたのは、呼吸器外科が専門の城所嘉輝 医長です。
鳥取県立中央病院 呼吸器外科 城所嘉輝 医長
「肺がんは初期症状がなく、非常に見つけづらい病気なので、一番大事なのがやはり検診。毎年受けた時に昨年の結果と比較するなど、時間の経過も私たちは重要視しています」
難しい病気だというイメージがある、肺がんですがー。
鳥取県立中央病院 呼吸器外科 城所嘉輝 医長
「最近は薬物治療の発展が目覚ましいですし、放射線の治療も非常に進んでいます。ですから、残念ながら病状が進んだ状態で見つかってしまう患者さんもおられますが、そういう方でも治していくことが可能だと思います」
鳥取県立中央病院ではロボットなどを使い、身体を傷つけることが少ないがん治療に、力を入れています。
鳥取県立中央病院 呼吸器外科 城所嘉輝 医長
「肺は呼吸に関わってくる臓器なので、がんはしっかりと取らないといけないんですが、肺の機能は残さないといけない。大きな肺のくくりで、大きくがばっと取るのを『肺葉切除』と言います。それに対して、もう少し小さくとるような『区域切除』という取り方があります。そういった方法を可能にするためには、早期がんで見つけることが大事だと思います」
■ “非喫煙者”の肺がんも増加
城所医師によると、医療技術の進歩によって、発見が早ければ早いほど、取れる手段がさまざまあるそうです。また、煙草を吸ったことがある人はリスクが高くなるそうですが、最近は吸わない人の肺がんも増えています。周りに喫煙者がいないからと油断せず、検診を受けてほしいということでした。
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