早期解決が急がれます。11月254、北朝鮮による拉致問題の早期解決を願う国民の集いが鳥取県米子市で開かれ、林芳正官房長官が出席しました。
11月24日、米子市を訪れたのは拉致問題担当大臣を兼務する林芳正官房長官。47年前に北朝鮮に拉致された、米子市の松本京子さんの被害現場を視察しました。
林 芳正 内閣官房長官
「普通の住宅街で、普通の暮らしをされておられた松本京子さんが拉致に遭遇した。関係者の皆さんのお気持ちを思うと大変胸が締め付けられる思いでございます」
1977年10月21日、当時29歳だった松本京子さんは、自宅近くの「編み物教室に行く」と出かけたまま行方不明に…。
あれから47年。いまだ帰国にはいたっていません。
こうした中、11月24日、米子市で開かれたのが、政府と鳥取県などが主催する「拉致問題の早期解決を願う国民のつどい」。15回目を迎える今年は林官房長官も出席しました。
林 芳正 内閣官房長官
「2002年に5人の被害者の皆さまがご帰国されて以来、一人もご帰国が実現していない。大変痛恨の極みであり、石破政権の最重要課題であるということで取り組んでまいりたいと思っております」
集会では、松本京子さんの兄・孟さんが登壇。妹の失踪から今年で47年ー。77歳になった孟さんは切実な思いを訴えました。
拉致被害者松本京子さんの兄・孟さん
「妹が帰ってくる。そのことだけを楽しみに生きているそれが紛れもない心です。松本京子が帰ってこられるその日まで、どうぞよろしくお願いいたします」
また、拉致された可能性がある伯耆町出身の上田英司さんの兄・淳則さん(77)のほか、日南町出身の古都瑞子さんの弟・資朗さん(90)も早期解決を訴えました。
特定失踪者 古都瑞子さんの弟・古都資朗 さん(90)
「拉致被害者本人(古都瑞子さん)ももし元気だったら94歳になります。私自身も90歳を越えて、なかなか頑張るのも精いっぱいでございます。もう本当に時間がありません」
資朗さんは地元出身の石破首相が誕生したことを踏まえ、「総理の手で全員が1日でも早く帰れるようにお願いしたい」とも話していました。
そして、集会に合わせ鳥取県の平井知事と米子市の伊木市長が被害者の早期帰国の実現を訴える要望書を政府へ提出しました。
鳥取県 平井伸治 知事
「心配しておりますのは、いま北朝鮮をめぐる情勢が混とんとしていることであります。ロシアの接近があり、その関係で拉致問題が前に進めなくなるのではないか、そんなことは絶対あってはならないことであって、政府をあげて対策をとっていただく必要がある」
拉致被害者 松本京子さんの兄・孟さん
「1日も早くこの拉致問題が解決するように総理として全力を傾けてもらえればと思っております」
いまだ解決への糸口が掴めない一方で、高齢化が進む被害者とその家族たち。拉致問題の早期解決が求められています。
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