吉田拓郎や南こうせつなど数々のアーテイストに詞を提供し多くのヒット曲を世に送り出した米子市出身の作詞家・岡本おさみさん。その功績をたたえる音楽記念碑が完成しお披露目されました。
鳥取県米子市出身の作詞家・岡本おさみさんは、日本レコード大賞を受賞した「襟裳岬」やヒット曲「落陽」「旅の宿」など400曲を世に送り出し、2015年に73歳で亡くなりました。
米子市公会堂の前広場に建立された岡本さんの功績をたたえる音楽記念碑。11月30日、岡本さんの長男の邦彦さんや去年地元につくられた「岡本おさみさんを語る会」の関係者、ファンなど約100人が参加しお披露目されました。
記念碑は高さ1.8メートル、横2メートルの大きさで、表には岡本さんが大切にしていた「日々の暮らしを唄う」という言葉や、吉田拓郎さんに提供した「旅の宿」の歌詞。そして裏面には「山河 今は遠く」というふるさとへの思いをつづった歌詞も刻まれています。
式典では「語る会」の長谷川泰二会長が、吉田拓郎さんから届いたお祝いのメッセージを披露しました。
岡本おさみさんを語る会 長谷川泰二 会長
「岡本氏と僕の無言の共通テーマは、”逢いたい”でした。そういう”逢いたい”と心に思っている人にとって”その地”は永遠なのではないでしょうか」
記念碑は「語る会」が、クラウドファンディングや募金などで460万円を集め設置しました。
岡本おさみさんを語る会 長谷川泰二 会長
「たくさんの方が応援。これはですね、私たちの応援よりも、岡本おさみさんの応援なんですよね。それに支えられてなんとかこぎつけたのが正直なところです」
会場には岡本さんのファンが、県内外から数多く訪れ参加者全員がお茶で乾杯。その後、それぞれの思いを胸に記念撮影などを行っていました。
広島から訪れたファン
「心にズッシリと響く優しい感じな曲、詞が素晴らしい」
「吉田拓郎の詞とか、南こうせつさんの詞をつくられて素晴らしい作詞家。これからも歌っていきたい」
地元市民
「感動を覚えました。米子出身とは思わなくて、胸が高鳴る思いをしています」
「語る会」では、岡本さんの手がけた歌を通して音楽による地域活性化も目指したいとしています。
岡本おさみさんを語る会 長谷川泰二 会長
「米子生まれ、米子育ち岡本さんを僕たちは忘れないということが一番大きいと思います。創作の原点が、米子なのでそれを若い人たちにも引き継いでいただきたい」
昭和の偉大な作詞家・岡本おさみさん。今回の記念碑の完成で、旅を愛し日々の暮らしを大切にしてきた岡本さんの生き方や残した歌が末永く受け継がれることになりそうです。
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