12月7日に再稼働し、点検が続けられている島根原発2号機。中国電力は12月12日午前、原子炉水位計の1つが一時、故障したと思われる数値を示し、安全保安規定に定める「運転上の制限を満足しない状態」になったと発表し、その後、異常はなかったことが確認されました。
島根原発は現在、原子炉を起動し出力を抑えながら発電タービンを回すなどの動作試験を行っています。こうした中、12月12日午前11時21分、原子炉水位計のうち重大事故などの発生時に使用する水位計が上限を超えた数値を示したということです。
水位計が正常に作動していないため、原子炉施設の安全保安規定に定める「運転上の制限を満足しない状態」となりました。水位計は点検の結果、正常に動作していることがわかり1時間後に復旧し、その後の調査で、水位計や数値に異常はないことが確認されました。
中国電力は来年1月10日に営業運転を開始する予定で、今回のトラブルによるスケジュールの変更はないとしています。
これを受け、松江市の上定市長は、12月12日午後2時から、島根県と松江市が合同で原発の立ち入り調査を行ったことを報告しました。
松江市 上定昭仁 市長
「あくまで市民の皆さんの安全安心が確保されるということを大前提に、われわれも中国電力と今後もそういった監視の体制、あるいは報告を受けるということを決め、細かくしていきたいというふうに考えているところでございます」
上定市長は、中国電力に対し、1月10日の営業運転再開の予定に向けても、安全な運転を求めて監視体制を維持していくと述べました。
この記事の動画はこちらから再生できます