漫画家・水木しげるさんの出身地で、”妖怪のまち”として知られる鳥取県境港市。12月18日、地元の小学校で妖怪文化を伝承していく出前授業が行われました。
怪談師・神原リカさん
「手伝いをしないのは、おめーか。”なまはげ”はね、みんなの所に出て来て、大きな包丁を振りかざしてさらっていってしまうんだ」
境港市の妖怪文化伝承事業の一環として行われている出前授業。講師は「妖怪の町の怪談師」とし活動している神原リカさんです。18日は、境港市の中浜小学校で2年生56人を対象に神原さんによる出前授業が行われました。授業では、映像も使いながら独特の講談でさまざまな妖怪を紹介。水木しげるさんが培ってきた妖怪文化を基にした道徳的な教訓や自然からのメッセージを伝えていました。また、家など身近なところに潜む妖怪も紹介していました。
怪談師・神原リカさん
「この妖怪は、”あかなめ”っていうんだ。みんながお風呂に入っていて、背中を向けている時べろーんと背中をなめるかもしれない。お風呂はいつもきれいに」
児童
「楽しかった」
「(妖怪は)怖い。こういうことしたらいけないというのが分かった」
「(妖怪が)こんなにいて、ちょっと怖いシーンもあったけど、かわいくて面白い」
怪談師 神原リカさん
「水木先生が、今まで体験してこられたことや思いだったりが、少しでも私が伝えることが、おこがましいですけど、できればいいなと思いながらさせてもらっています」
水木しげるさんが亡くなって9年になりますが、境港市では、この出前授業を中心とした「妖怪文化伝承事業」を観光振興にも役立てようと、3年前から展開しています。
境港市観光振興課 髙田麻加さん
「子どもたちが観光客の方とお話している中でも、妖怪について地元の子が話すことができたらすごく誇らしいことだと思います。これからも”妖怪のまち”として地元から盛り上げていきたい」
境港市ならではの”妖怪出前授業”は、12月と来年1月にかけて境港市内にある6つの小学校全てで行われることになっています。
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