インターネットショップの経営を持ちかけ、島根県に住む60代男性から1000万円以上をだまし取ったとして、ベトナム国籍の男女2人が出雲警察署に再逮捕されました。
逮捕された男女は、別の特殊詐欺や窃盗でも逮捕されており、警察は匿名・流動型犯罪グループ、いわゆる「トクリュウ」の犯行とみて捜査しています。
逮捕されたのは、東京都江東区に住むベトナム人の男(26)と、東京都墨田区に住むベトナム人の女(23)の2人です。
警察によりますと、2人は犯罪グループと共謀して今年6月下旬、ネットで知り合った島根県に住む60代の男性に対し「ネットショップの経営」を持ちかけたといいます。このネットショップは指定口座に商品の仕入れ代金を振り込むと、自動的に客の注文した商品を仕入れ、販売する仕組みです。
被害者の男性は金を振り込むと、インターネットのサイト上で利益が出ていると表示されているため信用し、6月27日から7月4日の期間中、7回にわたって合わせて1151万円を振り込んでしまったということです。
所持金が少なくなったにもかかわらず、さらなる仕入れ代金の入金を迫られたため、男性が島根県内の警察署を訪れて相談し、被害届を提出していました。
ベトナム人の2人は不正に入手した他人名義のキャッシュカードを使用し、横浜市内のATMで198万円を引き出しており、警察はこの中に被害者男性からだまし取ったお金も含まれているとみています。
逮捕された2人は12月3日と8日、別の特殊詐欺と窃盗の容疑でそれぞれ逮捕されていて、余罪の捜査で今回の被害が判明しました。
警察は「トクリュウ」の組織的犯罪とみて、不正に入手した金の流れを調べるとともに、他にも余罪があるとみて捜査しています。