今年もあとわずか。今回は山陰の1年間の「スポーツ」を振り返ります。
■パリオリンピック・パラリンピック
今年も山陰を熱くさせたスポーツ。山陰ゆかりの選手たちがさまざまな競技で活躍しました。パリで開幕したオリンピック・パラリンピックでは山陰の選手9人が出場しました。
中でも目覚ましい活躍を見せたのは、車いすテニス男子ダブルス。出雲市出身の三木拓也選手と小田凱人選手のペアが銀メダルを獲得。
決勝ではイギリスペアに敗れるも、小田選手の粘り強いプレーや三木選手のラインぎりぎりを狙ったプレーは多く人に勇気を与えました。
三木拓也選手
「プレッシャーの中でどうプレーするかという経験値の差だけだったと思うので、次につなげて頑張っていきたいと思います」
■夏の甲子園に巻き起こった大社高校旋風
国内でも、山陰勢の活躍は止まりません。強豪校を次々と破り、大社高校が93年ぶりに甲子園ベスト8入りを果たしました。
生徒
「ボルテージMAXって感じ。自分たちの力を最大限に発揮してほしい」
「後悔のないように全力でプレーしてほしい」
450人の大応援団が甲子園のスタンドを埋める中、準々決勝が始まりました。相手は鹿児島県代表の神村学園。試合開始早々に1点を先制。その後、逆転を許すも4回裏に同点に追いつき、ここまで名だたる強豪校を破ってきたその粘り強さを発揮しました。しかし、終盤7回・8回と神村学園に得点を許し、2対8と大きくリードされ迎えた最終回。大社は、ワンアウト満塁のチャンスを作りますが、最後はダブルプレーでゲームセット。32年ぶりに甲子園に出場し、「甲子園3勝」の快進撃を見せた大社高校は、準々決勝でグラウンドを去りました。
大社高校 馬庭優太 投手
「声援を受けることは当たり前ではなくて、地元の方が応援してくださり、その空気を会場が作ってくれて、そういう場面で投げられる自分がいたからこそだと思うので、本当に奇跡でした。やっぱり幸せな場所でした」
チーム一丸となって巻き起こした「大社旋風」。熱風が山陰を大いに沸かせました。
■山陰のプロスポーツ
一方、山陰のプロスポーツではー。
今シーズン新たに林監督を迎え、J2昇格を目指して動き出したガイナーレ鳥取。シーズン前半の19試合は4勝6分け9敗と思うような結果が出せません。8月には、シーズン半ばでキャプテンの世瀬選手がほかのチームへ移籍しますが、9月には普光院誠選手が見せたループシュートがベストゴール賞を受賞するなど空気が一転。シーズン後半に入ると3度の3連勝を記録するなど、勝ち点を積み上げます。しかし、シーズン前半の不調が響き最終順位は13位。J2昇格へのプレーオフ圏内の6位には手が届きませんでした。
ガイナーレ鳥取 林健太郎 監督
「失点のところですね、ここを減らしていかないと昇格には届かない思うので、すべての面で質も強度も判断力も来季しっかり準備して開幕を迎えられるようにしたい」
そして、2009年にガイナーレ鳥取に加入後、チームを運営するSC鳥取でGMとしてチームをけん引してきた岡野雅行さんが退任しました。
岡野雅行さん
「やっぱり僕は責任を感じているというか、皆さんに謝らなければいけないのは、J2に昇格できなかったこと。そこは本当に心残りです。今でも皆さんと一緒にJ2に上がりたかった。そこができなかったことが悔しい」
ガイナーレ鳥取は、来シーズン新体制で再びJ2昇格に挑みます。
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そして、B1の島根スサノオマジック。今シーズンは、新加入の外国人選手が躍動しています。ジェームズ・マイケル・マカドゥ選手やコティ・クラーク選手、エヴァンス ルーク選手などが、今までチームをけん引してきた安藤誓哉選手やニック・ケイ選手などと息の合ったプレーを見せ、勝ち星を重ねています。
島根スサノオマジックの現在の順位は、西地区2位。チャンピオンシップ進出はもちろん、その先の日本一を目指すスサノオマジックの今後の戦いに注目です。
オリンピックイヤーに、さまざま活躍を見せた山陰ゆかりの選手たち。来年の飛躍に期待が高まります。