鳥取県琴浦町で県産和牛の子牛の初競りが行われました。物価の高騰で厳しい状況が続く畜産農家。初競りの結果はー。
鳥取中央家畜市場で今年の初競りにかけられたのは、県内で育てられた生後9か月前後の子牛292頭です。去年夏の猛暑の影響に加え、エサ代の高騰など、畜産農家には厳しい状況が続いています。
生産者
「(エサ代が)買いに行く度に上がっている『また上がったの?』って感じ」
「(肥料などが)高いので、子牛も高く売らないと本当に厳しい状態です」
そうした中、市場には全国から買い付け業者が訪れ、血統や体格などを確認しながら希望の子牛を競り落としていました。
鳥取県には、「白鵬85の3」という2017年に行われた和牛の品質を競う「全国和牛能力共進会」で、子牛の肉質日本一に輝いた種牛がいましたが、去年12月に病死しました。23日は、その「白鵬85の3」の子牛が、220万5500円と今年度の競りの中では、最も高い価格で競り落とされました。また、1頭あたりの平均価格は59万7000円と、去年の初競りと比べて6万6000円ほど上昇しました。
JA全農とっとり 小里司 副本部長
「県外の有力な購買者さん、特に繁殖のメスを買いに来る方を積極的に誘致している。その中で価格が上がっていくといいなと思っている」
JA全農とっとりでは白鵬85の3の後継育成と、県内外から購買者が足を運びたくなる市場づくりに力を入れていくとしています。
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