島根県松江市の小学生が地元の特産食材で作ったメニューを味わいながら「味覚」について学ぶ授業が行われました。
1月27日、松江市の温泉旅館で行われた特別授業は、フランス発祥の「味覚の一週間」と呼ばれる食育体験です。味覚の基本を知り、食べる楽しさを知ってもらおうと開かれ、松江市の島根大学教育学部附属義務教育学校の6年生とその保護者76人が参加しました。
基本となる味覚は、「塩味」「酸味」「甘味」「うま味」「苦味」の5つ。うま味をもつ「昆布」など、主に島根県産の5つの食材を味わいながら学んでいました。
味覚の一週間 島根県支部 上田まり子 支部長
「食が多様化してきて便利になった分、味も濃くなったりとか、それぞれの味を味わうことが少なくなってきてます。(味覚の)訓練というか、知ってもらって体験して比較というか知ることが大事かなと思ってます」
さらに、用意された食材を使った料理も児童たちの目の前で披露。それぞれの食材が持つ味覚が、どのように料理をされているのか"音"と"目"で感じてもらうのもこの授業の狙いです。松江産のシジミをハンバーグに入れたほか、クラムチャウダーにも野菜と一緒に入れられ、食材から料理ができるまでの過程を詳しく説明していました。
こうしてできたのが、島根県産の食材で5つの味覚を取り入れた5皿。松江産のセリで苦味を、島根県益田市でつくられたユズ酢のドレッシングで酸味を感じられるサラダに。クラムチャウダーとハンバーグには、シジミでうま味を感じることができます。
参加した児童は、島根県産の食材が醸し出すそれぞれの味覚を感じながら味わっていました。
参加した児童
「シジミのだしで旨味がけっこう感じられると思います」
「酸っぱかったりとか、甘かったりとかおいしかったです」
参加した保護者
「日々はちょっと時間に追われてあまり意識してないんですけど、おだしをちゃんとと取りたいなと思いました」
主催者は、この特別授業を通して、普段味わう料理から味覚を知るきっかけにして、食文化の発展につなげたいとしています。
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