気になる話題を取り上げる「読み解く」。今回のテーマは「蛍光灯」です。
2027年末までに、蛍光灯の製造・輸出入が禁止となります。これは日本だけの動きではなく、世界的な決まりごと。世界150の国と地域が参加する「水銀に関する水俣条約」(水銀を規制する国際的な条約)によって決定しました。
■“製造中止”認知度は低く
しかし、実はまだまだ浸透していません。照明器具メーカーなどで作る団体・「あかりの日」委員会が、2024年8月に行った調査では「2027年末で蛍光灯の製造・輸出入が禁止になることを知っていますか?」という質問に対し
「はい」と答えた人:23.1%
「いいえ」と答えた人:76.9%
という結果となりました。
■ 家電量販店の現状は?
あと3年ほどで製造中止となる中、売り場は今どうなっているのか。鳥取市の家電量販店で、蛍光灯からLEDに置き換える動きについて聞くとー。
ケーズデンキ鳥取本店 中尾 健明さん
「2年ほど前から、LEDを買うお客さまが増えてきて、問い合わせも増えています」
照明器具の置き変わりは進み、現在取り扱っているのは全てLED対応商品。その一方、ランプの売り場を見てみると、商品の9割が蛍光灯。LEDの商品はまだ少ないものの、交換するメリットは多いといいます。
ケーズデンキ鳥取本店 中尾 健明さん
「まず、電気代が安くなります。物によっては10分の1くらいの電気代になりますし、あと長寿命ですね。10倍から5倍から長く持つ。やはり直前になりますと駆け込み需要が増えて、商品が選べなくなってきますから、早め早めに交換された方がいいと思います」
一方、蛍光灯からLEDに交換する場合の注意点も。
ケーズデンキ鳥取本店 中尾 健明さん
「あまりにも古い照明器具だと、LEDに対応していない場合がありますから、型番を控えて店頭なりメーカーなりで確認をしていただければと思います」
■ 器具は大丈夫? 発熱・発火の恐れも
交換の際、LEDに対応していない器具に付けると、器具自体が劣化している場合、発熱・発火の恐れがあります。滋賀県大津市の事例では、付け替えた5年後に照明が溶け始めたということです。けが人はいませんでしたが、一歩間違えれば、火災の恐れもあります。
照明器具の寿命は、約10年と言われています。器具とランプの組み合わせや取り替え方法を確認し、不安がある場合は、メーカーなどに問い合わせてから交換するようにしましょう。