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「すごく期待していたのに」 年収1000万円超のお見合い相手を“お断り”…31歳女性が明かした納得の理由

オトナンサー 2024年6月30日 6時10分

 婚活を始めて、スムーズに結婚していく人と、苦戦をする人といます。この違いは何なのでしょうか? 結婚相談所を主宰する筆者が見てきた、「苦戦する人」のタイプをお話しします。

■自分の理想の結婚観を押し付ける

 男性と女性とでは、コミュニケーションの取り方が違います。これは、会話をするときに結論を求める“男性脳”と、会話に共感を求める“女性脳”の違いだといわれています。

 先日、お見合いを終えたようこさん(31歳、仮名)が、お見合い相手のしんじさん(35歳、同)に、こんなお断りの理由を出してきました。

「今日の方、年収が1000万円超えだったからすごく期待してお見合いに行ったんですけど、話がとにかく一方的でした」

 お見合いが始まるなり、しんじさんは、こう切り出したというのです。

「結婚したら、仕事を辞めてもらって、家のことをしっかりやっていただきたいんです。僕一人の稼ぎで十分に生活できますし、常に緊張感ある職場だから、家は安らぎの場にしたいんですよ」

 ようこさんは、言いました。

「まだお互いのことを何も知らないのに、いきなり結婚後の生活設計の話をされてもピンときませんでした。お相手の人柄を知って好きになって、そのお相手の希望だったら『結婚後も働くつもりだったけれど、家庭に入ってもいいかな』と思う。まだ結婚するかどうかも決めていない、好きでも何でもない相手に、一方的に『こんな結婚生活にしたい』と言われても、どうお返事していいか分かりませんでした」

 お見合いは、結婚前提の出会い。誰もが、理想の結婚の形をある程度は考えて婚活していると思います。だからといって、お相手のことを知る前に、一方的に自分の理想の結婚像を押し付けたら、お相手は不愉快な気持ちになりますよね。

 お見合いの席では、まずは相手の話を聞く姿勢で臨むことが大事。男性は結論を求める話をしがちですが、相手の言葉に共感した相づちを打って、そのときの相手の反応を見ながら話題を展開していくとうまくいきますよ。

 お見合いでお断りされる確率の高い人は、自分のことばかり話していないか、振り返ってみてください。

■あなたの普通は、普通じゃない

「私は、結婚に高望みしているわけではありません。普通の男性でいいんです」

 こう言って婚活をスタートさせたみさこさん(38歳、仮名)でしたが、来るお申し込みをなかなか受けようとはしませんでした。

「48歳だと年が離れ過ぎています。年齢はプラスマイナス5歳くらいがいいですね」

「太っている人は、苦手なんです」

「私の年収が600万円あるので、男性はそれ以上の方がいいです。そうじゃないと、結婚しても尊敬できない気がして」

「できれば髪の毛はあった方がいいですね。ないならないで、いっそスキンヘッドにしてほしいです。少ない髪で必死に頭皮を隠そうとしていると『往生際が悪いなぁ』って思っちゃうんです。それに、年齢よりも老けて見える」

「普通の人でいい」と言って始めた婚活でしたが、申し込みが来た人たちに、「この人は、ここがダメ」と細かいダメ出しをしていきます。

“普通”という言葉は、とても曖昧で、人によって“普通”の基準は違ってきます。“普通”は数値などで表せるものではありません。見た目も普通、身長・体重も普通、年収も普通……「普通の人がいい」と言って、細部にわたって普通を求めたら、もうそれは普通ではなくなるのです。

 細かいことにこだわる人は、チャンスを逃す傾向にあります。もちろん、お見合いは条件から入る出会いなので、年齢、お写真、身長、体重、仕事の種類、年収に目がいってしまうのは仕方がないことです。ただ、条件ばかりにこだわっていると、内面の魅力を見逃してしまいます。

「まずはお目にかかってみる」。その前向きな行動力が、幸せな結婚を呼び込みます。

■相手を見る物差しがとにかく「自分」

 成婚していく人の特徴は、相手を受け入れる許容範囲が広い人です。逆をいえば、成婚しにくい人というのは、確固とした自分の考えや価値観があって、それにそぐわない相手のことは、バッサリと切り捨てるタイプです。

 よしみさん(40歳、仮名)は年収が700万円ある、いわゆる“バリキャリ”です。入会面談のときから、「私は白黒をはっきりつけたい方だし、竹を割ったような性格です」と言っていました。

 まずは、お見合いを始めるにあたって、お見合い写真を撮りに行きました。写真スタジオでカメラマンが、「こんなポーズを取ってみてください」と言っても、「私は、そんな男性にこびるようなポーズはしたくありません」と拒否。「笑顔をつくるときは歯を見せてください」と言っても、「歯を見せて笑うのは好きではありません」と、かたくなでした。

 結局、笑顔ではありますが、口はしっかり閉じられたお写真を撮って、それをお見合いサイトに登録し、プロフィールを公開しました。すると、いくつかのお見合いの申し込みがありました。ところが、申し込まれたお見合いをなかなか受けようとはしませんでした。

「親と同居している男性は、除外します。結婚したら母親代わりにされそうですから」

「地方に住んでいる人とはお目にかかりません。私は仕事を辞めたくないので」

「私、B型の人とは相性が合わないんです」

 自分で決めているルールがあって、それにそぐわない人は、申し込みが来ても除外していきました。

 そんな中で、ご自身が申し込んだお見合いが、3つほど成立しました。その中の一人と仮交際に入ったのですが、ファーストデートを終えたよしみさんから「交際終了」が出されました。

「行くお店を決めてくださっていたのですが、予約をされていませんでした。金曜の夜に予約もしないでお店に入ろうなんて、無理に決まっているじゃないですか。あと、あちらから誘ってきたデートだったのに、お支払いがきれいに割り勘でした。私は、自分で誘ったときには、それが男性でも女性でも、私がお支払いをします。そこにも常識のなさを感じました」

 ここでもまた自分で決めたルールを持ち出して、お相手にダメ出しばかりしていました。

 男性にこびたような写真は撮らない。歯を見せて笑わない。金曜の夜は混雑するから、食事する店は予約する。食事を誘った方が、その食事の支払いをする……それは、よしみさんが決めたルールであって、万人がそれに賛同するわけではありません。

“自分ルール”を物差しにして、それにそぐわない人をバッサリと切り捨てていたら、誰とも結婚できないでしょう。

 結婚できる人というのは、相手の生き方や意見を許容し、受け入れることができる人です。全く違う環境で生まれ育ってきた男女が出会い、好きになって、一つ屋根の下で暮らすのが結婚です。違う価値観が見えたとしても、それを面白がって受け入れられる人が、成婚していけるのです。

 いかがだったでしょうか。婚活がうまくいかないと思っている人は、ご自身と照らし合わせてみてくださいね。

仲人・ライター 鎌田れい

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