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子どもが「嫌いな食べ物」を残す…どうすれば食べてくれる? 保育士が教えるコツ&NG行為

オトナンサー 2024年7月13日 20時10分

 子どもの成長とともに多くの親が悩むのが、子どもの食べ物の好き嫌いです。例えば、野菜は子どもの発育上、必要な食べ物ですが、幼い子どもの場合、なかなか食べてくれず、困ったことはありませんか。

 幼い子どもが嫌いな食べ物や苦手な食べ物を食べてくれない場合、どのように接したらよいのでしょうか。適切な対処法のほか、親がやってはいけない行為について、保育士の白井麻依子さんに聞きました。

■子どもの味覚は大人よりも敏感

Q.まず、2歳から3歳の子どもに嫌いな食べ物をうまく食べてもらうには、どうしたらよいのでしょうか。

白井さん「元も子もないと思うかもしれませんが、嫌いな食べ物を頑張って食べてもらおうとすると逆効果になります。

特に子どもは味覚が大人よりも敏感で、苦みや酸味などを感じる食べ物は、本能的に危険な食べ物と認識して避けてしまう傾向にあります。野菜が苦手な子どもが多いのはこのためですが、『嫌い』『食べられない』と思う場合、味付けを工夫してみると良いかもしれません。

例えば、カレーなどのような、お子さんの好きな味付けの料理に少しだけ入れてみたり、目に入らない程度に細かく砕いたりすると、食べてくれる可能性が高くなると思います」

Q.では、4歳、5歳の子どもの場合はいかがでしょうか。

白井さん「4~5歳のお子さんの場合、どうしてその食べ物が嫌いなのかを口に出して言えるようになってきます。『食感が嫌』『においが嫌』など、別の理由があって苦手な場合はそれに合わせて調理方法を変えることができるため、まずは子どもに嫌いな理由を聞いてみましょう。

また、『嫌い』というイメージを変えてもらうために、興味や関心を持ってもらうことも重要です。例えば、本人は食べていなくても『このトマト、おいしいなあ~』とおいしそうに食べてみせたり、一緒にスーパーに出かけたときに『どれが一番おいしそうだと思う?』と話し掛けたりすると、自然と興味が向くようになります。

なかなか食べたがらなくても、食卓に出すことが大事です。食卓に出し続けると『今日は食べてみようかな?』という気持ちになってくれるかもしれません」

Q.子どもが嫌いな食べ物をどうしても残してしまう場合、上手な対処法はありますか。

白井さん「先述のように、『好き嫌いしないで食べなさい!』などと怒って無理やり食べさせないことが大切です。嫌いな食べ物には必ず理由があるため、お子さんの気持ちをまずは尊重してあげることが大事です。

その上で、子どもに対して『どこが嫌い?』『こうしたら食べられそうかな?』などと少しずつ聞きながら、『興味を持ってもらう』ことに意識を向けてあげることが良いと思います。

嫌いな食べ物や苦手な食べ物は、子どもによって異なるため、慌てずに少しずつ与えてあげるとよいでしょう」

* * *

 子どもがなかなか料理を食べてくれないと、つい怒ってしまったり、不安な気持ちになってしまったりすることがありますよね。その際、「栄養があるから早く食べなさい!」と叱ってしまうのは逆効果です。

「どうして嫌いなのか」を把握し、子どもが少しずつ克服できるようにサポートしてあげられると良いですね。

オトナンサー編集部

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