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オクラの“ネバネバ”の正体とは? どんな栄養素が豊富? 管理栄養士に聞いてみた

オトナンサー 2024年9月15日 20時10分

 シャキシャキした食感と粘り気が特徴の「オクラ」。「ネバネバ丼」にして生のまま食べたり、ゆでてから食べたりすることが多いとは思いますが、どのような栄養素が豊富に含まれているのでしょうか。なぜネバネバしているのでしょうか。オクラにまつわるさまざまな疑問について、管理栄養士の桜井このさんに教えていただきました。

■独特のネバネバ感は「ペクチン」「ムチン」

Q.オクラに豊富に含まれている栄養素について、教えてください。なぜネバネバしているのでしょうか。

桜井さん「オクラはビタミンKやビタミンE、ビタミンAなどの油溶性ビタミンを多く含んでいるほか、葉酸やビタミンB12などの水溶性ビタミンも豊富です。どちらのビタミンも体にとっては非常に重要で、体の免疫力の向上や抗酸化作用が期待できますね。葉酸とビタミンB12は赤血球の生成を促す作用があるため、貧血の予防にも効果的です。

オクラの独特のネバネバ感は『ペクチン』と『ムチン』という成分に由来します。ペクチンは、リンゴなどにも含まれる水に溶ける性質の食物繊維で、コレステロール値の低下や抗酸化作用がありますね。ムチンはタンパク質の一種で、胃の粘膜保護や整腸作用などが期待できます」

Q.オクラの部位によって、栄養成分やおいしさに違いはあるのでしょうか。

桜井さん「部位による大きな違いはありません。調理するときのコツとしては、ヘタの部分はカットせずにそのまま調理していただくと、傷みにくくなる上に栄養成分の流出を防げますよ。ただ、ガクの部分はかなり硬いので、ヘタを丸ごと切らずにガクだけを切り落としていただくと、食感もよく食べやすいのではないかなと思います」

Q.オクラの栄養素を効率よく摂取するには、どのように調理するのがお勧めなのでしょうか。

桜井さん「オクラはゆでて食べることが多いと思いますが、水溶性のビタミンは水に溶ける性質があるので、ゆで汁を捨ててしまうと、ビタミンが流出してしまいやすいです。そのため、ヘタを落とさずに30~40秒程度さっとゆでていただくと良いのではないかと思います。

生で食べる場合は、小口切りにしてネバネバ感をあえて出し、すりおろした長芋や納豆、めかぶなどと合わせていただくと、食物繊維やタンパク質をまとめて摂取できるのでお勧めです。小鉢やどんぶりにして食べると、暑い日でもサッパリと楽しめると思います」

* * *

 オクラはビタミン群や食物繊維が豊富な上に、さっとゆでるだけで調理できるため、自炊をするときに便利です。まだ暑い日が続いているので、オクラを食べてさっぱりしてみてはいかがでしょうか。

オトナンサー編集部

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