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「卵黄」の横にある“白いヒモ” どんな栄養がある? 食べるメリットを管理栄養士に聞く

オトナンサー 2024年8月27日 20時50分

 卵を割ると、黄身の端に白いひも状のものが付いており、気になったことがある人は多いと思います。この白いひも状のものには、どのような役割があるのでしょうか。食べても問題はないのでしょうか。管理栄養士の桜井このさんに教えていただきました。

■免疫力向上が期待できる「シアル酸」が含まれている

Q.卵黄の横にある白いひも状のものには、どのような役割があるのでしょうか。

桜井さん「これは『カラザ』と呼ばれるもので、卵の殻が割れたときの衝撃から黄身を守る役割を果たしています。白身だけでは黄身の部分を守るには不十分なので、鎖のような形状のカラザが黄身を中央に固定することで、衝撃から守る構造になっているんですね」

Q.「カラザ」は食べても問題はないのでしょうか。

桜井さん「そのまま食べていただいても問題ありません。カラザには、母乳などにも含まれる『シアル酸』という成分が多く、美肌効果や免疫力の向上、抗がん作用などが期待できます」

Q.作る料理によって、カラザを取り除いた方がよいときはありますか。

桜井さん「滑らかな食感を楽しむために卵料理の舌触りを良くしたい場合は、カラザが取り除かれることがあります。特に生食の場合、カラザが残っていると見た目もあまり良くなく、口に入れたときにもカラザの食感が気になって嫌だと感じる人は少なくありません。無理に食べる必要はないため、気になるようであれば取り除くと良いと思います。

一方、加熱調理する場合は白身の中に混ざるため、気になることはほとんどないと思います。茶わん蒸しを作る場合は、カラザを取り除いた方が食感が良くなるかもしれませんが、卵焼きやゆで卵であれば、カラザが気になることはないでしょう」

* * *

 白いひも状のカラザは、衝撃から卵の黄身を守るという重要な役割を持っていたんですね。取り除く必要はなく、食感が気にならないようであれば、良質な栄養成分を摂取できるのでお勧めということです。カラザを取り除きたい場合は、フォークなどで挟むようにつまみ上げると、きれいに取ることができますよ。

オトナンサー編集部

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