お酒のおつまみとして有名な「枝豆」ですが、実は未成熟な大豆を収穫したものであることはご存じでしょうか。枝豆と大豆とでは、栄養成分にどのような違いがあるのでしょうか。枝豆と大豆のように、同じ品種でも成長とともに名称が変わる農作物は他にあるのでしょうか。管理栄養士の桜井このさんにお聞きしました。
■大豆の方がタンパク質が豊富
Q.枝豆と大豆とでは、栄養成分にどのような違いがあるのでしょうか。
桜井さん「もともと大豆として収穫する品種の豆を、若くて青いうちに収穫したものが枝豆です。収穫する時期が遅くなる分、枝豆よりも大豆の方が栄養価が高い成分が多いですね。
大豆は『畑のお肉』と呼ばれているようにタンパク質が非常に豊富ですし、ビタミンB2や食物繊維の含有量も枝豆よりも大豆の方が多いんです」
Q.「枝豆→大豆」のように、同じ品種でも成長とともに名称が変わる農作物は他にあるのでしょうか。
桜井さん「名称が変わるものとしては、『ヤングコーンからトウモロコシ』『タケノコから竹』『さやえんどうからえんどう豆』などがありますね」
Q.ちなみに、自宅で枝豆から大豆に成長させることは可能なのでしょうか。
桜井さん「大豆まで成長させることについて、それほど難しい技術は必要ありません。実は、畑などの大きなスペースがなくても、プランターなどで簡単に育てることができるんですよ。
5~6月ごろに種まきをした場合、うまく育てば冬を迎える少し前ぐらいの時期に大豆として収穫できるようになります」
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以前は大豆としての品種をあえて青いうちに収穫したものが枝豆といわれていましたが、最近では枝豆専用の品種も増えているといいます。また、大豆や枝豆の品種は数百種類もあるそうです。
オトナンサー編集部