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【カフェイン】過剰摂取で依存症、中毒の恐れ 摂取量を無理なく減らすコツ 心理カウンセラーが解説

オトナンサー 2024年10月25日 9時10分

 コーヒーや紅茶などにはカフェインが含まれています。カフェインには覚醒作用があるため、眠気覚ましにコーヒーを飲む人は多いのではないでしょうか。一方、カフェインを過剰摂取すると依存症や中毒症状などが生じるといわれており、注意が必要です。カフェインの摂取量を無理なく減らすには、どうしたらよいのでしょうか。心理カウンセラーの平井綾乃さんに教えていただきました。

■摂取量をいきなりゼロにするのはNG

Q.コーヒーや紅茶など、カフェインが含まれる飲み物を飲み過ぎてしまった場合、どのようなリスクがありますか。

平井さん「コーヒーを飲むと『目覚めが良くなる』『スッキリする』といったイメージがある人も多いとは思いますが、それはコーヒーなどに含まれるカフェインの覚醒作用によるものです。

カフェインは、薬理学的には覚せい剤やコカインなどの薬物と同じ、中枢神経興奮薬に含まれます。もちろん体に現れる効果の大きさや安全性などは異なりますが、カフェインにも依存性はあるため、摂取量が増えると依存症や中毒症状が現れることがあります。

カフェインの摂取量が増加すると、頭痛や吐き気などの身体症状などが現れる人もいます」

Q.では、カフェインの摂取量を減らしたい場合、どのような対策を取るのがよいのでしょうか。

平井さん「これはお酒やタバコなどにも同じことが言えるのですが、『やめよう!』と思ってすぐに摂取量をゼロにしてしまうのはよくありません。これまで習慣にしていたものがいきなりゼロになってしまうと、体にとっても反動が大きくなり、結果として失敗しやすくなってしまいます。そのため、少しずつ量を減らしていく方法が有効になりますね。

具体的には、今まで飲んでいたものよりも薄くして摂取量自体を減らしていく方法のほか、夜はノンカフェインの飲み物に置き換えるといった具合に、少しずつカフェインの飲み物の摂取量を減らしていくという方法です。

最近では、カフェインレスやデカフェなど、カフェインの量がわずかな飲み物もあります。そういったメニューを取り入れてみるのも良いですね」

Q.ちなみに、カフェインが含まれた飲み物を飲まないようにする習慣をつけた方が良いのでしょうか。

平井さん「近年は『カフェインはよくない!』と言われてしまいがちですが、適正量を守れば、決して体によくないものというわけではありません。例えば、コーヒーには肝臓がんのリスクを減少させるという研究結果のほか、緑茶の茶葉には心疾患や脳血管疾患などの死亡リスクを下げるといった研究結果もあります。

また、スッキリした気分になったり、香りでリラックスできたりといった効果は確かにあるため、適正量を守り、付き合い方を考えて楽しめるとベストですね」

* * *

 カフェインを摂取するとリラックスできる人もいれば、体調が悪くなる人もいるようです。いずれにしても、適正量以上のカフェインを摂取すると、依存症になる可能性や中毒症状が出る可能性が高くなります。「日頃からコーヒーを飲み過ぎているかもしれない」と思った人は、少しずつ他の飲み物に置き換えるなどして、摂取量を調節するのがよいかもしれません。

オトナンサー編集部

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