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猫が「歯磨き」嫌がる…どうしたらうまくいく? サボると命の危険も 動物看護師にコツを聞いてみた

オトナンサー 2024年12月21日 20時10分

 猫の健康を守るためには、歯のお手入れが必要です。ただ、歯磨きが苦手な猫がいるほか、口を触られるのを嫌がる猫も少なくありません。猫の歯磨きを怠った場合、どのようなリスクが生じる可能性があるのでしょうか。飼い主が猫の歯を上手に磨くにはどうしたらよいのでしょうか。動物看護師のfujimaruさんに教えていただきました。

■歯磨きガムはカロリーが高いので注意

Q.猫の歯磨きは、1日に何回行うのが望ましいのでしょうか。歯磨きの際の注意点があれば、併せて教えてください。

fujimaruさん「猫の場合、歯石がつくまでに1週間くらいかかるので、予防として1日1回、可能であれば毎日、最低でも週2~3回は歯磨きをしてあげるのが理想ですね。

犬と比べると、犬の方が歯石がつきやすいので、病院で働いているとスケーリング(歯石除去)に来るのは犬の方が多いですよ。ただ、猫もスケーリングに来るので、歯磨きは必要です」

Q.猫の歯磨きが不十分な場合、どのようなリスクが生じる可能性がありますか。

fujimaruさん「猫の歯磨きが不十分な場合、歯肉炎や歯周病になるリスクが伴いますが、犬のように、悪化して頬まで浸食が進むといったことはあまり聞かれません。

ですが、歯肉炎になって歯茎が真っ赤になっている猫の中には、よだれが止まらなくなったり、ごはんが食べられなくなり衰弱してしまったりといったケースがあります。鼻水が止まらなくなったり、歯茎から出血、顎の骨が折れたりする猫もいます。結果として体に負担をかけてしまうので、リスクは大きいですね」

Q.歯磨きの際に猫が嫌がる場合、飼い主はどのように対処したらよいのでしょうか。やるべき行為、やってはいけない行為について、それぞれ教えてください。

fujimaruさん「猫の場合は、社会化期に当たる生後3~9週間ごろから、歯磨きトレーニングをしてあげるのがお勧めですよ。その期間から口の中を触る練習をしてあげるのが良いですね。生後5~6カ月で乳歯から永久歯に生え変わるのでその頃も優しく歯磨きします。歯の生え始めや生え変わりは歯がかゆくていろいろな物をかみたくなるタイミングです。もし、過剰に嫌がるときは無理に歯磨きトレーニングをしなくて良いかもしれません。

また、口を触る練習のときにおやつを使う場合は、年齢によって食べない方が良いおやつもあるので、その点は気を付けてあげましょう。加えて、猫の歯磨きガムは人間のガムと違ってカロリーがあるため、肥満気味な猫の場合は注意が必要ですね。アレルギーを持っている猫は、ガムを選ぶときに成分を確認するようにしましょう」

* * *

 猫の場合、歯石がつくまでに1週間程度かかるため、最低でも1日1回、週に2~3回は歯を磨いてあげるようにしましょう。歯のケアを怠ると歯肉炎や歯周病になってしまい、結果として体に負担をかける事態になってしまいます。社会化期にあたる生後3~9週間ごろから口の中を触るなどの歯磨きトレーニングをして、小さいうちから習慣化できると良いですね。

オトナンサー編集部

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