インターネットやSNSなどで、米を炊くときにマヨネーズや備長炭を入れるとおいしくなる。または、水は氷水の方がよいなどという書き込みや記事を見たりします。その真偽について、差別化米・こだわり米専門店「スズノブ」(東京都目黒区)の代表取締役で「五つ星お米マイスター」の西島豊造さんに聞いてみました。
■米は野菜室で“冬眠状態”にさせる マヨネーズ、備長炭の真偽は…
Q.米は「氷水」でたくと本当においしくなるのでしょうか。
西島さん「米は、低い温度から最高火力で炊いている温度までの温度が上昇していく過程で、粘りと甘味が出てくるため、その温度差があるほどおいしく炊けます。
米は密閉できるチャック付きの袋に移し替えて、冷蔵庫の野菜室で、冷やして“冬眠状態”にしておくとよいです。研ぐ時は常温に戻さず、そのままの状態で素早く研ぎ、炊く時の水は、冷蔵庫で冷やした国内産で軟水のミネラルウオーターを入れて炊くとおいしく仕上がります」
Q.「マヨネーズ」「備長炭」などを入れると本当においしくなるのですか。
西島さん「マヨネーズは、炊いている時にご飯に混ざらず、そのまま炊飯器の中心に固まりで残ってしまう事があるので、お勧めしません。
『ハチミツ』『お酒』『みりん』『昆布』を入れるという話もあるのですが、ハチミツは、炊飯器の圧力弁に詰まってしまい、炊飯器を壊す可能性があります。 お酒は、炊き上がった時に、お酒の香りが残ってしまう場合があります。みりんと昆布は、ご飯を炊くというよりは、料理をするという感じになります。
備長炭は、『消臭効果』『水のろ過』『艶出し』などの効果が期待できますが、大きすぎると、炊飯器の内釜を傷つけてしまうため、内釜の大きさの3分の1以下の大きさにするようにしてください。
最近の炊飯器は性能がよく、何かを入れると逆に性能が発揮できない可能性があるため、ガス釜や土鍋では可能ですが、炊飯器は避けた方がよいと思います」
オトナンサー編集部