20代社会人・学生の転職・就職支援サービスを提供する学情(東京都中央区)が、コロナ前(2019年調査)とコロナ禍(2020年~2022年調査)、現在(2023年~2024年調査)で「就職人気企業ランキング」トップ10を比較。その結果を発表しました。
■コロナ前後で一貫して1位
調査は2019年から2024年の各年において、4月1日から10月31日まで実施。全国大学3年生、大学院1年生を対象に、最大5社までの選択式で回答を募ったものです。
調査の結果、コロナ前後で一貫して1位となったのは「伊藤忠商事」。2018年調査から7年連続で首位の座を獲得しています。同社は大手総合5社の中でも非資源分野を主力とし、他の4社が資源価格の下落などで前年から純利益を減らす中で唯一増益となっているほか、アパレルやコンビニ大手「ファミリーマート」を軸にした生活消費分野など、学生にも親しみのある分野で業績を上げていることも人気につながっているようです。
コロナ前の2019年調査(2021年卒)では、2位「JTBグループ」を筆頭に、「エイチ・アイ・エス(H.I.S.)」「オリエンタルランド」がトップ10にランクイン。「商社」「食品」とともに、「旅行」「レジャー」が人気を集めていたことがうかがえます。
2020年調査(2022年卒)では、2位「味の素」を筆頭に、3位「アサヒ飲料」、8位「ロッテ」と、「食品」がトップ10に3社ランクインしたほか、食品スーパーが好調だったイオングループが、前年の76位から10位に大きくランクアップ。コロナ禍で「巣ごもり消費」を牽引した業界が支持を得ていることが分かる結果となっています。
2021年調査(2023年卒)では、2位の「講談社」が前年4位から順位を上げたほか、「集英社」が前年11位から3位へ、「任天堂」が前年6位から5位へ、それぞれ順位を上げる結果に。自宅で楽しめるエンタメが人気を集めていたことがうかがえます。
2022年調査(2024年卒)では、前年5位から順位を上げた「任天堂」が2位にランクイン。他にも、電子コミックが好調な「講談社」や「集英社」がいずれも5位以内に入りました。
2023年調査(2025年卒)では、出版社がトップ10に4社入りし、2024年調査(2026年卒)でも、2位の「任天堂」を筆頭に、6位「集英社」、8位「KADOKAWA」、9位「講談社」などがランクイン。電子コミックや動画、ゲームなどのデジタルコンテンツを提供する企業が、デジタルネイティブである学生から支持を集めていることが分かる結果となりました。
オトナンサー編集部