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【おしぼり】テーブル、口を拭くってやりがち…実は“迷惑行為”? 意外と知らない食事マナー

オトナンサー 2024年12月19日 8時10分

 12月に忘年会やクリスマスなどで飲食店に行く機会が増える人は多いと思います。飲食店に行くと、タオルタイプのおしぼりを提供されることがありますが、中には、おしぼりで顔や口を拭く人がいるほか、飲み物や食べ物で汚れたテーブルを拭く人もいます。こうした行為は、マナー違反や店に対する迷惑行為に該当するのでしょうか。飲食店専門経営コンサルタントの成田良爾さんに聞きました。

■汚れがひどいおしぼりは廃棄

Q.そもそも、飲食店がタオルタイプのおしぼりを提供するのはなぜなのでしょうか。考えられる理由について、教えてください。

成田さん「飲食店がタオルタイプのおしぼりを提供するのは、衛生面の配慮はもちろん、おもてなしの心やブランドイメージの構築など、さまざまな理由があるでしょう。

特に日本の多くの飲食店に深く根付いている、日本ならではのホスピタリティーな飲食文化が関係しているといえます」

Q.タオルタイプのおしぼりで顔や口を拭く人がいるほか、中には飲み物や食べ物で汚れたテーブルを拭く人もいます。こうした行為はマナー違反や店に対する迷惑行為に該当するのでしょうか。

成田さん「再利用が一般的なタオルタイプのおしぼりを前提として解説します。顔や口を拭く行為は、許容される範囲の場合が多いでしょう。ただし、他の客がそれを見て不快になるような拭き方をするのを避けるとともに、おしぼりを使う際は口紅やメークなどの化粧品汚れが付かないように配慮する必要があるでしょう。

また、飲み物や食べ物で過度に汚れたテーブルを再利用されるおしぼりで拭く行為は、マナー違反または店に対する迷惑行為に該当するでしょう。過度に汚れたテーブルを拭きたい場合は、店員に声を掛けてテーブル拭き専用の布巾を借りるなどの配慮が望ましいですね」

Q.では、飲み物や食べ物などでひどく汚れたおしぼりがあった場合、店側は処分することが多いのでしょうか。

成田さん「飲み物や食べ物などでひどく汚れたおしぼりがあった場合、通常はクリーニングを試みますが、汚れが取れない場合は廃棄されることがあります。飲食店はコストと衛生のバランスを考慮しながら最適な方法を判断しています」

Q.客のおしぼりの使い方を巡り、飲食業界で問題になったり、飲食店から相談が寄せられたりすることはあるのでしょうか。

成田さん「飲食業界で問題になったり、飲食店から相談が寄せられたりすることは一定数ありますね。客のおしぼりの不適切な使い方は、飲食店に経済的損害や衛生上のリスク、従業員の負担増加など、さまざまな問題をもたらす可能性があります。特に店舗規模が大きい場合や高級店ほど、影響が大きくなる傾向があるでしょう」

Q.最近では使い捨ての紙製のお手拭きを提供する店も増えつつあります。紙製のお手拭きとおしぼりとでは、どちらの方がコストが安く済むのでしょうか。

成田さん「コスト面だけを考える場合、使い捨ての紙製のお手拭きが一般的に安価です。ただし、先述のように、飲食店がおもてなしの心や店舗のブランドイメージの構築などを重視する場合は、タオルタイプのおしぼりを選択することが多いでしょう。

どちらを採用するかは、コストだけでなく、店舗の方針や顧客層のニーズに基づいての経営判断が必要になりますね」

オトナンサー編集部

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