皆さんは「KY(ケーワイ)」という言葉を最近使っていますか? かつては若者の間で日常的に使われていた言葉ですが、意外なことに、今の若い世代には通じないことが増えているようです。
■「KYって何ですか? って聞かれて…」
「KY」は元々ネットスラングの一つで、「空気を読め」あるいは「空気が読めない」という意味で使われていました。その後、当時の女子高生の間で爆発的に広まり、やがて「空気が読めない行動や人」を指す言葉として定着。特に若者を中心に大流行したこともあり、今でも「若い世代が使っている言葉」と思っている人も多いかもしれません。
しかし、SNSやネット上には「若い子にKYって言ったら通じなくて変な空気になった」「KYって何ですか? って聞かれて、説明したら爆笑された」など、“オジサン認定”されて恥ずかしい思いをしたという声が寄せられていました。
「KY」が「ユーキャン新語・流行語大賞」にノミネートされたのは2007年のこと。流行から既に20年近くが経過しており、当時「KY」を使っていた若者たちも30歳オーバー。現在では「KY」を使うと逆に年齢が感じられてしまうようです。「KYが通じないってマジ?て思ったけど、もうだいぶ古いもんな……」「KYって、もう死語になりつつあるのか」「そういえば最近使う人見かけなくなったよね」と、時代の移り変わりを実感するコメントも多くみられました。
一方で、「空気が読めない」とは別の意味で「KY」という言葉が使われることもあります。作業現場などでよく使われる「KY活動」。これは「危険予知活動」の略で、作業現場で起こり得る危険を事前に予測し、皆で共有する重要な活動を指します。職場の安全対策を重視する作業現場では、むしろこちらの「KY」の方が身近な言葉として使われることが多いかもしれません。
言葉の流行は移り変わりが早いもの。かつては誰もが使っていた「KY」も、時がたつにつれて現在の若者にはなじみのない言葉に。もし「KY」を使いたくなったときは、相手の世代を考えてからにした方がよさそうです。
オトナンサー編集部