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新年早々、「七草がゆ」を食べるのが理にかなっているワケ 管理栄養士が解説

オトナンサー 2025年1月7日 6時10分

 1月7日は「人日の節句」で、この日に春の七草を入れた「七草がゆ」を食べる風習があります。スーパーでも、普段なかなか見掛けない七草がセットになった商品が売られているのを見つけたことがある人は多いと思います。七草がゆを食べると、どのようなメリットがあるのでしょうか。管理栄養士の桜井このさんに教えていただきました。

■胃腸に負担をかけずに栄養を摂取できる

Q.そもそも、なぜ1月7日に七草がゆを食べるのでしょうか。七草の種類も含めて、教えてください。

桜井さん「1年の無病息災を願うとともに、『お正月で疲れた胃腸をいたわる』という意味もあり、1月7日に七草がゆを食べる習慣ができたようです。

七草という名前の通り、せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろという7種類の旬の植物が具材となっています。聞いたことがない植物も多いと思いますが、すずなはカブ、すずしろは大根の古い呼び名です」

Q.年が明けてから七草がゆを食べると、どのようなメリットがあるのでしょうか。

桜井さん「やはり、おかゆという状態にすることで、胃腸に負担をかけずに栄養を摂取できることが大きなメリットです。また、お正月のおせち料理は日持ちをさせる目的で生野菜などがほとんど使われないため、青菜などの野菜の栄養を摂取することも目的とされていたようです。

詳しく見てみると、せりには鉄分やビタミンが豊富に含まれているほか、なずなは貧血予防、ごぎょうは風邪の予防にそれぞれ効果があるといわれています。また、はこべらやほとけのざは食物繊維が多く、すずな(カブ)は美肌効果や胃もたれの改善、すずしろ(大根)は腸内環境の調整という効果がそれぞれあるといわれています」

Q.七草がゆと一緒に食べると良いもの、避けた方が良いものについてそれぞれ教えてください。

桜井さん「七草がゆは『体を休める、いわたる』というのが目的の料理のため、揚げ物や中華料理など、油っこいものや味の濃いものと一緒にするのはお勧めできませんね。

栄養バランスの観点から、一緒に食べると良いものはタンパク質が多く、胃腸に負担がかからないものが良いと思います。卵はかきたまスープなどにすると消化がよくなりますし、あえてごろごろとした根菜などを抜き、あっさりとした豚汁などをつけ合わせていただくのも良いかもしれません」

* * *

 年末年始につい暴飲暴食してしまった場合は、ぜひ七草がゆを食べてみてはいかがでしょうか。

オトナンサー編集部

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