多くのビジネスホテルは、トイレと洗面台、浴室が一体となった「3点ユニットバス」を採用しています。こうしたホテルでは、浴槽の近くにシャワーカーテンが取り付けられていますが、浴槽内で体を洗ったり、浴槽にお湯をためて入浴したりするときにシャワーカーテンを浴槽の内側に入れておくのがよいのか、浴槽の外側にかけておくのかよいのか迷ったことはありませんか。
シャワーカーテンの上手な使い方や浴室を使う際の注意点について、スーパーホテル(大阪市西区)とアパグループ東京本社(東京都港区)の担当者にそれぞれ聞きました。
■浴室のドアを開けたまま入浴すると火災報知器が作動
スーパーホテルの担当者は、シャワーカーテンの上手な使い方について、「浴槽の外に水が飛び散らないようにするため、体を洗うときはシャワーカーテンを浴槽の内側に入れておくのが望ましいです。カーテンを内側に入れた後、シャワーで水かお湯を貼り付けるように浴槽にかけると使いやすいです」とアドバイスしてくれました。
また、浴槽にお湯をためて入浴する場合は、カーテンの裾が湯につからないよう、浴槽の外側に出しておくのがお勧めだということです。
浴槽内でシャワーを使っているときにお湯がシャワーカーテンの外側に飛び散ってしまい、浴室の床がぬれてしまったときの対処法については、「基本的に当ホテルのユニットバス内は排水される仕様になっています」と回答。
その上で「ぬれた部分がすぐに乾くわけではないので、続けてトイレや洗面台をご利用する場合はタオルで拭くと、足をぬらさずにご使用いただけるかと思います」と述べました。
使用済みのバスタオルの取り扱い方を聞くと、「入浴時に使ったバスタオルは、浴槽の縁に掛けておいていただけると助かります。衛生面でも干す役割になるのと、チェックアウト後の清掃時に清掃スタッフが回収しやすく、作業効率の向上につながるからです」と教えてくれました。
なお、入浴時に浴室のドアを開けたままにすると、火災報知器が浴室から出た湯気を感知し、作動してしまうケースがまれにあるということです。
担当者は「お客さまの就寝時間帯に火災報知器が作動すると、他のお客さまにもご心配をおかけしますので、ホテルでのご入浴の際は浴室のドアを閉めていただけますと大変助かります。当ホテルでは、入浴時に浴室のドアを閉めていただくよう、注意喚起する案内をユニットバス内に掲示しています」と話しました。
■使用したバスマットは干さなくてもOK
バスルーム内に設置されている注意書き(アパグループ東京本社提供)
アパグループ東京本社の担当者は、「浴槽内で体を洗うときにシャワーカーテンを浴槽の内側に入れると、お湯が浴室内に飛び散るのを防ぐことができます。一方、浴槽にお湯を入れて入浴する際はカーテンを浴槽の外側にかけることで体に張り付かず、カーテンの裾がお湯につからなくなります。お客さまのスタイルに合わせて自由にお使いください」とアドバイスしてくれました。
シャワーカーテンを内側に入れる際はカーテンと浴槽の接地面に水やお湯をかけてぬらすと、カーテンが固定されやすくなるということです。
入浴時に浴室の床を水浸しにしてしまった場合、タオルで拭くべきか聞くと、担当者は「お客さまのチェックアウト後は必ずスタッフが客室を清掃するため、拭いていただく必要はございません。ただ、当ホテルは基本的にユニットバス仕様のため、滞在中にご使用される際にぬれていて支障がある場合、フロントまでご連絡いただければ新しいタオルをお持ちします」と話しました。
入浴時に使ったバスマットの扱い方については、「チェックアウト後は必ず客室清掃が入り、タオル類もすべて交換しますので、使用後に干していただく必要はございません」と回答。
また、「バスマットが干してあったとしても、特に問題はございませんが、それがスタッフを気遣ってのことであれば、せっかくの滞在ですので、チェックアウトまでゆっくりされる意味でも、お気遣いいただかなくて結構です」と教えてくれました。
注意点として、浴室のドアを開けたまま入浴すると、湯煙が原因で火災報知器が誤作動してしまう可能性があるということです。担当者は「アパホテルではお客さまへの注意喚起として、浴室内に『入浴中はドアをお閉めください』と、日本語・英語で記載されたシールを貼っております」と述べました。
シャワーカーテンを浴槽の内側に入れたときに、水かお湯をかけるとカーテンがうまく貼り付くので、シャワーで体を洗うときに浴槽の外側にお湯が飛び散りにくくなるということです。ホテルの浴室を利用する際は試してみてはいかがでしょうか。
オトナンサー編集部