中部電力ミライズ(名古屋市東区)が、「防災に関する調査 第2弾」を実施。その結果を発表しました。
■「停電」は身近な二次災害の一つ
調査は2024年12月10日から同月12日、全国の20~70代の男女を対象に実施。計1000人から有効回答を得ています。
まず、全回答者に「自身の防災への意識」について聞いたところ、約6割の人が以前よりも「意識は高まっている」と回答しました。そのきっかけについて、「地震の少ないところに長年住んでいたのに、近年の地震で大きな揺れを経験し防災意識に目覚めた」(富山県・67歳男性)、「南海トラフ地震の危険性が年々高まっているから」(大阪府・57歳男性)、「東日本大震災で3日間くらい停電の中、過ごしたこと」(岩手県・37歳男性)、「東日本大震災の時の東京での揺れ方が尋常ではなかったので、首都直下型地震に備えなければと思った」(東京都・76歳男性)、「近年、よくある災害地域関係なしに、突発的な地震や線状降水帯などの被害が放送されるから」(鳥取県・65歳女性)、「身近な人が持ち出し用の防災バッグを準備しているのを見て」(長崎県・57歳女性)といったコメントが寄せられたといい、同社は「どこか他人ゴトだと思いがちな災害を“自分ゴト化”することが、防災意識の向上につながると考えられます」と分析しています。
また、地震などが引き金となって起こる「二次災害」についても聞くと、およそ2.5人に1人(41.0%)が「停電」を経験していることが明らかになり、停電が身近な二次災害の一つであることがうかがえる結果に。このうち、「5時間以上の停電」を経験した人は42.4%に上りました。
被災経験者に「停電時に困ったこと」を聞くと、「夏だったので冷蔵庫の中身がダメになってしまうこと。冷房が使えず暑くて大変だったこと」(三重県・39歳女性)、「真夏の台風で停電が6日間続き、外にも出られず窓も開けられず暑さがつらかった」(沖縄県・66歳女性)、「東日本大震災があった3月11日は3月にしては寒かったので、停電になって毛布だけではキツかった。当時、電気を使わない暖房器具は用意すべきだと思った記憶がある」(岩手県・55歳男性)、「オートロックが開かない」(茨城県・55歳男性)、「11階に住んでいて、エレベーターが使えなくなり、水や生活に使う物を運ぶのに苦労した」(兵庫県・38歳女性)、「停電の最新状況や復旧の目途などの情報が入らなかったこと。不安で仕方なかった」(徳島県・50代女性)、「水を流すのに電気が必要なので、トイレに行きたくても水を流すことができない」(千葉県・35歳男性)といった悩み・不安の声が寄せられたということです。
調査結果を受けて、同社は「停電したときには、その後の被害や復旧の遅れを防ぐために、適切な処置をすることが大切です」とした上で、「大雨や台風通過後、海に近い地域では、塩分を含んだ強い潮風が設備に吹き付け、この塩分が電気を安全に使用するための『碍子(がいし)』に付着することで、火花が発生することがよく見られます。万が一、引込線から火花が発生した場合は、建物内に設置された分電盤のブレーカーをお切りください」「落雷や風雨がひどく、停電が起こりそうだと感じたら、家電製品のプラグを抜きましょう。機械が故障する恐れや、プラグなどに触れていると感電する恐れがあります」と呼びかけています。
オトナンサー編集部