ゴールドカードが大衆化の時代になり、保有者の約6割が個人年収400万円未満となっているとのこと。
ゴールドカードは1980年にアメックスが発行し、その時には最上位カードとなり、ステータス感はあったのだろう。しかし、それ以降、プラチナカードやブラックカードなどが誕生し、現在ではゴールドカードは中途半端な位置づけとなっている。
年会費が高額にもかかわらず、それほど付帯特典も魅力的でないカードもあるが、ゴールドカードでも十分おトクなカードも存在する。
今回は魅力的なゴールドカードを紹介する。
エポスゴールドカード:投資が気になっている人に
エポスカードは、マルイやモディでは年4回程度「マルコとマルオの7日間」を開催し、エポスカードの利用で10%OFFになるために保有し、「学生の頃作ってそのまま使っている」という声も多い。
エポスカードの年会費は無料。たまるポイントはエポスポイントとなり、200円につき1ポイントたまる。たまったポイントはマルイの店舗やマルイウェブチャネルなどで利用できるほか、ANAやJALのマイル、Pontaポイントやdポイントなどにも交換できる。
エポスゴールドカードの、通常年会費は5,000円(税込み)だが、エポスカードからのインビテーションでの申し込みの場合は年会費無料。また、年間50万円以上利用すると翌年度以降の年会費が永年無料となる。さらに、エポスプラチナカードまたはエポスゴールドカード会員の家族から紹介した場合でも年会費は無料だ。
エポスポイントの有効期限はエポスゴールドカード以上の場合、無期限となり、年間50万円以上の利用で2,500ポイント、年間100万円以上の利用で1万ポイントのボーナスポイントを獲得できる。年間利用額にたいしてのボーナスポイント、通常の0.5%分と合わせると、最大1.5%還元だ。
また、ゴールドカード以上の場合は「選べるポイントアップショップ」特典もあり、選んだ加盟店で利用するとポイントが最大3倍となる。対象ショップはスーパー・コンビニ・公共料金などから3つ選ぶことができ、上手に選べば多くのポイントを獲得できる。
「エポトクプラザ」を利用すると、テーマパークや水族館・映画などのチケット割引などもあり、ノジマやアパホテルなどでは通常ポイントよりも多くのポイントを獲得可能。
「エポスカード=マルイ・モディで利用するカード」ではなく、誰でもおトクに利用できる。
筆者の場合、たまったエポスポイントをtsumiki証券で投資信託の購入に利用している。
tsumiki証券で10万円をクレカ積み立てすると、積立額の0.1~0.5%のエポスポイントがたまり、年間120万円利用で、年間100万円以上利用した場合のボーナスポイント1万ポイントも獲得できる。ボーナスポイントもさらに投資し、2024年2月8日(木)時点で150万円の含み益になっている。
エポスゴールドカードは、マルイ・モディでマルコとマルオの7日間などで10%OFFを利用する人だけでなく、投資などに興味がある人にもよいカードだ。
現時点でエポスゴールドカードのデメリットはない。強いて挙げるなら、家族カードがない点。夫婦でエポスゴールドカードを保有するには、招待してもらい、本会員になる必要がある。夫婦で支払いを分けたい場合は問題ないが、家計で支払いをまとめたいときには使いにくい。
SAISON GOLD Premium:映画・カフェ好きに
年会費は1万1,000円(税込み)と一般的なゴールドカードだ。ただし、年間100万円以上の利用で翌年以降の年会費が無料となる。また、本会員が無料の場合は家族カードの年会費も無料だ。
国際ブランドはVisa、JCB、American Expressから選択できるのも○。American Expressブランドを選択すると、セゾン・アメックス・キャッシュバックの利用もできる。事前に専用サイトでエントリーし、エントリーした店舗で利用すると30%キャッシュバックなどの特典だ。上限はあるが、毎月15日ごろに更新されるため、良く利用するような店舗があればエントリーして利用したい。
SAISON GOLD Premiumの利用でたまるポイントは永久不滅ポイントとなり、1,000円につき1ポイント(=5円相当)で還元率は0.5%程度。
年間利用額に応じてコンビニ、カフェ、マクドナルドのポイント還元率が最大5.5%にアップ。年間利用額が15万円未満の場合は対象店舗での利用が2.5%、30万円未満の場合は4%、30万円以上は5%還元となり、通常の0.5%を合わせると、最大5.5%還元となる。
対象のコンビニはセブン-イレブン、ローソン、対象カフェはスターバックス、珈琲館、カフェ・ド・クリエ、カフェ・ベローチェ。カフェでおトクになるのが特徴だろう。
さらに年間50万円利用ごとにボーナスポイントを獲得でき、通常還元率が最大1%までアップする。
なお、ポイント以上におトクなのが映画料金が1,000円となる特典だ。TOHOシネマズ、ユナイテッド・シネマ/シネプレックス、MOVIX&SMT直営映画館、シネマサンシャインが1,000円で利用できる。
専用サイトから購入すると、ユナイテッド・シネマ/シネプレックスとMOVIX&SMT直営映画館は映画鑑賞券の後日発送のため、「映画を明日みたい」という使い方はできない。TOHOシネマズは決済完了の12時間後にチケット送信、シネマサンシャインは決済完了の1時間後にチケット配信と利用しやすい。
直接映画館に行ってSAISON GOLD Premiumで購入しても1,000円にはならないため注意しよう。
映画好き+カフェ・コンビニ・マクドナルドをよく利用する場合におすすめだ。
デメリットは年間100万円以上をクリアすると次年度以降が無料という点。50万円以上で無料となるゴールドカードも多いため、若干ハードルは高めだ。
Oliveフレキシブルペイ ゴールド:コンビニ・飲食店によく行く人に
Oliveフレキシブルペイ ゴールドの年会費は初年度無料、2年目以降は5,500円(税込み)。年間100万円以上利用すると、翌年以降の年会費が無料になる。国際ブランドはVisaのみ。
通常たまるポイントは200円(税込み)につき1ポイントとなり0.5%還元。年間100万円の利用で1万ポイントを獲得できるため、最大の還元率は1.5%だ。
最大の特典は「対象のコンビニ・飲食店で最大7%ポイント還元」だろう。対象店舗でスマートフォンに登録したApple PayやGoogle Payでタッチ決済を利用すると7%のVポイントを獲得できる。
- セイコーマート
- セブン-イレブン
- ポプラ
- ミニストップ
- ローソン
- マクドナルド
- モスバーガー
- サイゼリヤ
- ガスト
- バーミヤン
- しゃぶ葉
- ジョナサン
- 夢庵
- その他すかいらーくグループ飲食店
- すき家
- はま寿司
- ココス
- ドトールコーヒーショップ
- エクセルシオール カフェ
- かっぱ寿司
また、家族ポイントもあり、家族が三井住友カードのスタンダードカードを保有(家族カードは対象外)して、家族登録すると、1人あたり+1%のポイントを追加で獲得できる。最大+5%となり、7%+5%=12%までアップする。
さらに、Vポイントアッププログラムがあり、SBI証券での利用やアプリログインなど、さまざまな特典を利用すると、対象コンビニや対象飲食店で最大20%還元となる。
Oliveフレキシブルペイの一般カードでも、対象コンビニ・飲食店での還元率は変わらないが、Oliveフレキシブルペイ ゴールドの場合は、SBI証券でのクレカ積立で1%還元(一般は0.5%)、空港ラウンジを利用できる、年間100万円で1万ポイントのボーナスポイントを獲得できるのが大きく異なる点。
従って、100万円も利用しない、空港ラウンジも利用しない、投資をしたくない、と言う場合は、年会費無料のOliveフレキシブルペイで十分だろう。
ケータイキャリア系ゴールドカード
これまでは年会費が無料になるゴールドカードを紹介したが、年会費が無料にならなくてもおトクになるのがキャリア系のゴールドカードだ。
dカード GOLD、au PAYゴールドカード、PayPayカード ゴールドがあり、年会費は1万1,000円(税込み)。基本的にドコモやau、ソフトバンクの料金支払いで10%のポイントを獲得できる。
毎月のスマホ料金が1万円程度の場合、1,000ポイント獲得できれば年間1万2,000ポイントの獲得となる。この時点で年会費以上獲得できているのでおトクだ。
さらに、通常還元率も1%以上(PayPayカード ゴールドは1.5%)となるため、固定費の支払いなどでも使いやすい。
たまるポイントはdカード GOLD=dポイント、au PAYゴールドカード=Pontaポイント、PayPayカード ゴールド=PayPayポイントとなり、使い勝手も抜群だ。
注意点は10%還元の対象にならないプランがある点。ahamo(2024年3月末まで、大盛りオプションは10%で上限500ポイントのキャンペーン中)、povo、LINEMOは10%ポイント還元の対象外。また、10%ポイント還元よりも格安プランの方がおトクになる場合もあるため、スマホのプランとクレカの組み合わせをよく考えよう。
今回紹介したように、年会費以上おトクになるゴールドカードもあり、最近は年会費が無料のなるゴールドカードも増えている。コロナも落ち着き、移動も増えてきた。ゴールデンウイークや夏休み・冬休みなどの旅行でも、空港ラウンジでゆっくりできるゴールドカードを上手に選んでみるのも良いだろう。