2024年4月22日(月)にTポイントとVポイントが統合し、青と黄色のVポイント(新Vポイント)としてサービスを開始する。新Vポイントをがっつりためるにはどうすれば良いのだろうか。
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旧Tポイントはたまりにくい
まず、4月22日(月)に統合する前のTポイントはたまりにくい。たまりにくさにより、後発の楽天ポイント、dポイントに押され気味となり、auがPontaポイントを採用したことがダメ押しとなる。
Tポイントのままで楽天ポイント、dポイント、Pontaポイントに対抗できる状態であれば、Vポイントと統合する必要もなく、Tポイントのままで今後もサービスを展開していたはずだ。
従って、現在のTポイントをがっつりためる方法を考えるよりも、現在のVポイントをがっつりためる方法を考えた方が良いだろう。
Vポイントとは三井住友フィナンシャルグループの共通ポイント
新Vポイントをがっつりためたいのであれば、現在のVポイントのため方を覚えておいた方が良い。
Vポイントとは三井住友フィナンシャルグループの共通ポイントとなり、三井住友銀行、三井住友カード、プロミス、SMBC日興証券の利用でたまるポイントだ。
それぞれでのポイントのため方は以下のようになる。
■三井住友銀行
三井住友銀行としてのVポイント獲得方法は、SMBCデビットの利用で0.5%、SMBCダイレクトにログインで1か月1回5ポイント、投資信託の購入・自動積み立てで1万円につき15ポイント、外貨預金の預け入れ・自動積み立てで1万円につき15ポイントとなる。
■三井住友カード
三井住友カードの対象カードで決済すると0.5%~1.0%のポイントを獲得可能だ。また、対象の加盟店でタッチ決済を利用したり、クレカによっては利用金額によるボーナスポイントを獲得できたりする。
■プロミス
プロミスアプリで会員サービスログインで1か月1回10ポイント獲得できる。また、利息200円につき1ポイント獲得可能だ。
■SMBC日興証券
日興ファンドラップを契約し、Vポイントサービスの申し込みをしている場合にポイント獲得可能。1,000万円以上のファンドラップ購入が必要となるため、あまり対象となる人はいないだろう。
日興ファンドラップ時価残高 | 年間付与率 |
1,000万円未満 | 0.01% |
1,000万円以上、3,000万円未満 | 0.03% |
3,000万円以上、1億円未満 | 0.05% |
1億円以上 | 0.10% |
Vポイントをがっつりためるには三井住友カードが必要
Vポイントをがっつりためたいのであれば三井住友カードの保有が必須だろう。
三井住友カードの利用でたまるポイントは0.5%~1.0%程度。
では、なぜ三井住友カードが必要なのか。
■対象のコンビニ・飲食店で最大7%還元!特典
条件はあるが、非常におトクな特典が「対象のコンビニ・飲食店で最大7%還元!」特典だろう。
対象カードをセイコーマート、セブン-イレブン、ポプラ、ミニストップ、ローソン、マクドナルド、モスバーガー、サイゼリヤ、ガスト、バーミヤン、しゃぶ葉、ジョナサン、夢庵、その他すかいらーくグループ飲食店、すき家、はま寿司、ココス、ドトールコーヒーショップ、エクセルシオール カフェ、かっぱ寿司でタッチ決済を利用すると、カードでのタッチ決済は5%、スマホのタッチ決済は7%還元となる。
なお、対象カードは、いわゆるスタンダードカードとなり、基本的には三井住友カード ○○、Oliveフレキシブルペイ △△が対象。プロミスVisaカードやエブリプラス(VISA)なども対象だ。
- Oliveフレキシブルペイ
- Oliveフレキシブルペイ ゴールド
- Oliveフレキシブルペイ プラチナプリファード
- 三井住友カード プラチナ VISA/ Mastercard
- 三井住友カード プラチナ PA-TYPE VISA/ Mastercard
- 三井住友カード プラチナプリファード
- 三井住友カード ゴールド VISA/ Mastercard
- 三井住友カード ゴールド PA-TYPE VISA/ Mastercard
- 三井住友カード ゴールド VISA/ Mastercard(NL)
- 三井住友カード プライムゴールドVISA/ Mastercard
- 三井住友カード エグゼクティブ VISA/ Mastercard
- 三井住友カード VISA/ Mastercard(NL)
- 三井住友カード VISA/ Mastercard(CL)
- プロミスVisaカード
- 三井住友カード VISA/ Mastercard
- 三井住友カード A VISA/ Mastercard
- 三井住友カード アミティエ VISA/ Mastercard
- 三井住友カードゴールドVISA(SMBC)/三井住友カードプライムゴールドVISA(SMBC)/三井住友カードVISA(SMBC)
- 旧 三井住友VISA SMBC CARD
- 三井住友カード デビュープラス VISA
- エブリプラス(VISA)
- 三井住友カード RevoStyle
- 三井住友カード Tile
- 三井住友ビジネスプラチナカード for Owners(VISA/ Mastercard)
- 三井住友ビジネスゴールドカード for Owners(VISA/ Mastercard)
- 三井住友ビジネスカード for Owners(VISA/ Mastercard)
- 三井住友ヤングゴールドカード(VISA/ Mastercard)
- 三井住友銀行キャッシュカード一体型カード
■家族ポイント
「家族ポイント」に登録すると、家族の人数×1%分のポイントが「対象のコンビニ・飲食店で最大7%還元!」に上乗せとなる。
家族は2親等以内が対象で、最大9人まで追加可能。ただし、ポイント還元上限は+5%まで。つまり、対象のコンビニ・飲食店で7%+5%=12%還元が上限だ。
なお、「家族カード」は対象外となり、それぞれ対象カードの本会員である必要がある。
■Vポイントアッププログラム
三井住友銀行と三井住友カードの情報を1つのIDでまとめられるのがSMBC IDだ。対象カードを保有し、SMBC IDに登録すると、Vポイントアッププログラムの対象となる。
Vポイントアッププログラムで還元率をアップさせるには、基本的にOliveアカウントが必要だ。Oliveアカウントは、三井住友銀行のサービスとなるため、三井住友銀行のアカウントをOliveに変更または申し込み、SMBC IDで三井住友銀行アプリやVpassアプリを利用するのが良いだろう。
Oliveアカウントの契約&アプリログインで「対象のコンビニ・飲食店で最大7%還元!」が+1%、Oliveアカウントの選べる特典で+1%の2%アップ。住宅ローンを契約している場合、Oliveアカウントの契約があれば+1%だ。
Oliveアカウント契約で獲得できる特典 | 追加の還元率 |
三井住友銀行アプリまたはVpassアプリに月1回ログイン | +1% |
選べる特典 | +1%(プラチナプリファードは2つ選択可能) |
住宅ローンの契約 | +1% |
さらにSBI証券で最大+2%、住友生命で最大+2%、SMBCモビットの契約・利用で最大+1%、2024年2月29日(木)までは、Oliveアカウントで外貨預金を利用すると最大+2%の特典もある。
「対象のコンビニ・飲食店で最大7%還元!」と「家族ポイント」「Vポイントアッププログラム」の利用で最大20%還元までアップする。さすがに20%は難しいが、10%程度までアップの可能性はある。
「対象のコンビニ・飲食店で最大7%還元!」のポイントアップ特典以外でVポイントをためる方法を紹介する。
三井住友カードのボーナスポイントはゴールドカード以上のみ
三井住友カードでボーナスポイントがたまるカードは、ゴールドカード以上が基本だ。例えば、三井住友カード ゴールド(NL)は年間100万円以上の利用で1万ポイント獲得できる。さらに、100万円を一度でも突破すれば、以降の年会費は無料となり、実質年会費無料ゴールドを入手可能だ。
三井住友カード プラチナプリファードの場合は入会月の3か月後までに40万円(税込み)以上の利用で4万ポイント、外貨ショッピング利用で+2%、プリファードストアの利用で+1~9%、前年100万円の利用ごとに1万ポイント(最大4万ポイント)獲得できる。
三井住友カード プライムゴールド、三井住友カード ゴールド、三井住友カード プラチナの場合は、年間の利用金額50万円(税込み)につき2,500ポイントのボーナスポイントを獲得できる。カードにより獲得できる上限が異なる。プラチナプリファードやゴールド(NL)は対象外。
対象カード | 年間獲得上限 |
三井住友カード プラチナ | 5万ポイント |
三井住友カード ゴールド 三井住友カードゴールドVISA(SMBC) 旧 三井住友VISA SMBC CARD ゴールド |
1万ポイント |
三井住友カード プライムゴールド 三井住友カードプライムゴールドVISA(SMBC) 旧 三井住友VISA SMBC CARD プライムゴールド |
5,000ポイント |
SBI証券のクレカ積立+投信マイレージ
さらにVポイントをためる場合は、SBI証券でクレカ積立を申し込もう。対象カードにより還元率は異なり、三井住友カード プラチナプリファードやOliveフレキシブルペイ プラチナプリファードは5%、三井住友カード プラチナや三井住友ビジネスプラチナカード for Ownersは2%、三井住友カード ゴールドやゴールド(NL)、プライムゴールドなどは1%、それ以外のVポイントがたまる三井住友カード(NL)などは0.5%還元だ。
また、SBI証券には投信マイレージがあり、保有している投資信託残高に応じてポイントがたまるサービスもある。投信マイレージでVポイントをためるには三井住友カード・三井住友銀行仲介口座である必要があり、通常のSBI証券の口座ではVポイントを選択できない。
投信マイレージでたまるポイントは、保有する投資信託に応じて変わるが、クレカ積立で毎月投資残高が増えれば増えるほど、投信マイレージも増える。
ただし、投資のため含み損になる事もあるので注意しよう。
年間利用額を基準に保有するカードを選ぼう
最後に、三井住友カードの中でもどのカードを選ぶべきかを考えたい。まず、Oliveアカウントを考えると、現時点では3種類のカードからの選択となる。
Oliveフレキシブルペイ | Oliveフレキシブルペイ ゴールド | Oliveフレキシブルペイ プラチナプリファード | |
年会費 | 無料 | 初年度無料 5,500円(税込み) (年間100万円以上の利用で 翌年度以降無料) |
初年度無料 3万3,000円(税込み) |
■年間400万円程度の利用+クレカ積立利用の場合
SBI証券でのクレカ積立を除いて年間利用額が400万円程度の場合は年会費3万3,000円(税込み)のOliveフレキシブルペイ プラチナプリファードがおすすめだ。通常還元率は1%、対象コンビニや飲食店でのタッチ決済はスマホで7%還元。
SBI証券では5%還元のため5万円の積み立てで月間2,500ポイント、年間3万ポイントの獲得となる。また、SBI証券でVポイントアッププログラムも利用できるため、投信買い付けが1回以上あれば「対象のコンビニ・飲食店で最大7%還元!」が+0.5%、NISA口座の場合は月間50万円以上残高があると+1%となる。
年間400万円利用の場合はボーナスポイントが4万ポイント獲得でき、特約店などを利用すると、3万3,000円(税込み)の年会費は元を取れる。
■年間100万円程度の利用の場合
年間100万円程度の利用の場合はOliveフレキシブルペイ ゴールドが良い。100万円を突破すると、年会費が翌年度以降永年無料となり、実質年会費無料ゴールドとなる。
また、100万円利用でボーナスポイントを1万ポイント獲得でき、通常還元率0.5%と合わせると1.5%還元だ。
SBI証券でのクレカ積立の場合は1%とクレカ積立サービスの中でも比較的高い。
ゴールドカードとして国内線の空港ラウンジを利用できる特典なども付帯する。
■年間100万円未満の利用の場合
年会費無料のOliveフレキシブルペイ一般でも「対象のコンビニ・飲食店で最大7%還元!」は対象だ。これだけでも十分おトクだろう。
SBI証券でのクレカ積立は0.5%還元となり、高くもないが低くもない。
たまったポイントは投資や料金充当がおすすめ
最後に、たまったポイントの出口だ。Vポイントってどこで使えるの? と思われる方も多いだろう。2024年4月22日(月)以降は手続きをすれば現在のTポイント加盟店で使えるようになるが、Vポイントの使い道のおすすめは料金充当となる。
会員サービスサイト「Vpass」でポイントを使うときに料金充当を選ぶと、1ポイント=1円として、利用金額に充てることができる。新しく何かを購入する必要もない。
また、SBI証券で1ポイント=1円として投資信託の購入に利用する事もできる。筆者は現時点で投資を選んでおり、NISAの成長投資枠で利用している。
TポイントがVポイントになれば、Vポイントの使い道も増え、さらにたまりにくかったTポイントもがっつりためられるようになるため、今から対象カードを保有しておくのが良いだろう。