ドコモとAmazonとの協業、VポイントとTポイントの統合、JRE BANKの開始など、経済圏の争いが激しくなっており、これに伴う取材も増えてきた。
先日、Vポイント、Pontaポイント、楽天ポイント、dポイント、PayPayポイントの5大ポイントの強み・弱みを紹介したが、銀行サービスを追加したJRE POINTは、これらポイントにかなり近い存在だ。
5大ポイントの共通点は大量にポイントを発行する仕組みがあること。Vポイントは対象コンビニや飲食店でスマホのタッチ決済を利用すると7%還元、Pontaポイント、dポイント、PayPayポイントは、それぞれのゴールドカード(au PAYゴールドカード、dカード ゴールド、PayPayカード ゴールド)でスマホの対象料金プランの支払いで10%還元、楽天ポイントはSPUで最大17倍など。
JRE POINTはビューゴールドプラスカードやJALカードSuica CLUB-Aゴールドカードを「えきねっと」や「モバイルSuicaグリーン券」利用で最大10%、モバイルSuica定期券の購入で6%還元など、鉄道関連で大量のポイントを獲得できる。
ビューカードでモバイルSuicaにチャージすれば1.5%還元。Suicaでの支払時に0%還元でも、チャージ時に1.5%獲得できているため、普通のクレカで払うよりもおトクで、決済スピードも速い。
5大ポイントであっても、これから鉄道サービスに参入するのは難しく、鉄道会社がポイントに力を入れれば、実はかなり強い経済圏を作る事ができる。
さらに、鉄道会社には”鉄道”と言う最強のコンテンツもある。
例えば、JRE MALLでは、乗務員の仕事体験や夜間撮影会など鉄道イベント・体験の販売を行っており、JRE POINTを利用して申し込む事が可能だ。
ただし、JRE MALLのイベントは、JRE POINTも利用できるだけで、JRE POINTをためるインセンティブとしては少し弱い。少ないポイント数で体験に参加できる抽選会を行ったり、JRE POINTのみでしか申し込みできない体験イベントなどを用意したりすると、JRE POINTの価値を上げることができる。
元々、鉄道会社にはコンテンツがたくさんあり、そのポイントでしか手に入らない特典を用意できるのが他社にはない強みだろう。
JR東日本がクレカ(ビューカード)、銀行(JRE BANK)の他、証券や保険にも参入してくると、経済圏としてはかなり強くなり、6大ポイントになる日も近い。