2024年5月9日(木)から開始するのがJRE BANKだ。
JR東日本グループの銀行サービスとなり、取引に応じてさまざまな特典を利用できる。どんな特典があるのかを見てみよう。
銀行取引に応じてJRE POINTがたまる
JRE BANKの口座を開設すると、口座残高や取引件数に応じて利用できる特典がある。これは、楽天銀行のハッピープログラムと条件が同じだ。
条件 | ステージ |
残高300万円以上または取引30件以上 | スーパーVIP |
残高100万円以上または取引20件以上 | VIP |
残高50万円以上または取引10件以上 | プレミアム |
残高10万円以上または取引5件以上 | アドバンスト |
その他 | ベーシック |
ステージに応じて以下のような特典があり、基本的には楽天銀行のハッピープログラムと同等となるが、VIEW ALTTEの特典はJRE BANK独自の特典となる。
ステージ | VIEW ALTTEでの引き出し 手数料無料回数 |
提携ATM 手数料無料回数 |
他行振込 手数料無料回数 |
JRE POINT 獲得倍率 |
スーパーVIP | 無制限 | 7回/月 | 3回/月 | 3倍 |
VIP | 5回/月 | |||
プレミアム | 2回/月 | 2回/月 | 2倍 | |
アドバンスト | 1回/月 | 1回/月 | 1倍 | |
ベーシック | ─ | ─ |
獲得できる取引は以下の通り。楽天銀行の場合は他にも項目があるが、JRE BANKのニュースリリースに書かれている内容だけを記載した。
条件 | スーパーVIP VIP |
プレミアム | アドバンスト ベーシック |
|
他行口座からの振込 | 振込のあった日ごと | 3ポイント | 2ポイント | 1ポイント |
他行口座への振り込み | 1件ごと | |||
給与・賞与の受取 年金(国庫金)の受取 |
||||
5,000円以上の ビューカードの口座振替 |
1件ごと | 10ポイント | ||
コンビニ支払いサービス | ||||
JRA即PAT・オッズパークなどへの入金 | 入金のあった日ごと | 1ポイント | ||
オートレースへの入金 | ||||
ボートレースへの入金 | ||||
KEIRIN.JP、WINTICKETなどへの入金 |
続いて、JRE POINT以外の特典を見ていこう。
口座残高・ビューカードの利用代金引き落とし・給与等の受取でおトクな特典も
■JRE BANK優待割引券(4割引)
圧倒的におトクな特典が「JRE BANK優待割引券(4割引)だろう。
割引券1枚でJR東日本営業路線内の片道運賃および片道料金が4割引となる。東京-仙台の指定席料金は1万1,410円となり、4割引きの場合は単純計算すると4,560円引きで6,850円だ。
このおトクな「JRE BANK優待割引券(4割引)を獲得するには、資産残高とビューカードを引き落とし口座に設定している、給与等の受取が条件となり、どちらも満たしている場合は、300万円以上の場合5枚、50万円以上の場合3枚獲得できる。
資産残高 | 獲得枚数 | |
ビューカード利用代金の 引き落とし |
給与等の受取 | |
300万円以上 | 2枚 | 3枚 |
50万円以上 | 1枚 | 2枚 |
判定月は2024年8月25日、12月25日となり、最大10枚獲得できる。
「JRE BANK優待割引券(4割引)は正直おトクすぎるため、今後縮小される可能性は高そうだ。
■どこかにビューーン!2,000ポイント割引クーポン
JRE POINT 6,000ポイントまたは5,000ポイントで、JR東日本の4つの駅の「どこかに」行けるサービスだ。6,000ポイントで「どこか」の駅に往復できるため、この特典だけでもおトクなのだが、さらに2,000ポイント割引券を獲得できる。
資産残高 | 獲得枚数 | |
ビューカード利用代金の 引き落とし |
給与等の受取 | |
50万円以上 | 1枚 | 2枚 |
ただし、東京駅・上野駅・大宮駅・仙台駅・盛岡駅・新潟駅・長野駅発着が条件となるため、対象駅を利用していなければ利用しにくい。
判定は年間4回となり、最大12枚獲得可能。
■Suicaグリーン券(モバイルSuica限定)
普通列車グリーン車を無料で利用できるSuicaグリーン券を獲得できる。年間で最大4枚の獲得が可能だ。
資産残高 | 獲得枚数 |
50万円以上 | 1枚 |
モバイルSuicaのグリーン券は以下のような料金体系だ。
50キロまで | 100キロまで | 101キロ以上 |
750円 | 1,000円 | 1,550円 |
年間4回判定で最大4枚獲得できる。
■JR東日本グループ会社の特典
NewDaysやNewDays KIOSKで使えるNewDaysアプリクーポンの提供や、JR東日本ホテルズの対象ホテルでホテル宿泊料金をJRE BANKデビット決済すると最大20%OFFなどの特典を利用できるが、ぴったり当てはまる特典があるかどうかは微妙な所だ。
なお、18~24歳の場合、ルミネカード利用合計金額が5,240円(税込み)以上かつJRE BANKからの引き落としがあると、1,048円の年会費相当額がJRE POINTとして還元される特典もある。
JRE BANKは、基本的に審査不要のため、クレカを保有できない人でも口座開設はできる。
それでも、おトクな特典については、ビューカードの引き落とし条件があるなど、やはりグループサービスを利用しなければサービスを使いこなせない。
JR東日本がJRE BANKを開始するのも、ポイント経済圏争いの一環だろう。JRE POINTは、現在の5大ポイント(Vポイント、Pontaポイント、楽天ポイント、dポイント、PayPayポイント)に対抗できるポテンシャルはある。
今後、ビューカードによるクレカ積立などで証券会社とも連携すれば、6大ポイントとなるかもしれず、JRE BANKはその布石だ。