TポイントとVポイントが統合し、新Vポイントとなった事で、筆者もさまざまなメディアでポイント経済圏の解説をしている。
しかし、Vポイントがイマイチ伝わっていないような気がするため、一度整理して紹介したい。
旧Tポイントのアプリは自動的にVポイントアプリに
以前からTポイントのアプリを利用していた場合、2024年4月22日(月)以降はVポイントアプリに名称とアイコンが変更されている。アプリを見て驚いた方も多いだろう。
この新Vポイントアプリは、基本的にポイントをためる専用アプリだ。従来のTカードの機能をアプリ化しただけであり、基本的に支払い機能はない。
もちろん、保有しているVポイントの範囲内であれば、Vポイントの加盟店で、支払いに一部充当したり全部Vポイントで払うことも可能だ。
なお、現在保有しているTカードはVポイントがたまるカードとして今後も利用する事は可能だ。
Vポイントアプリで支払う事ができるのは「Vマネー」
非常にわかりにくいのが電子マネー「Vマネー」だろう。
Vマネーは、モバイルVカードや旧Tカードなどにチャージして支払う事ができるサービスだ。旧Tカードに、基本的に支払い機能はない、と書いたが、Vマネーにチャージすれば旧Tカードでも支払いできる。ただし、チャージしたVマネーは、ウエルシアや吉野家、ファミリーマートなどのVマネー加盟店でのみ利用できる電子マネーとなり、汎用性が低い。
Vマネーを利用すると、月間利用額500円(税込み)につきVポイントが1ポイントたまり、Vポイント加盟店ではモバイルVカードなどを提示すると別途Vポイントがたまる。
これまで旧Tマネーを利用していた場合は使うのも良いが、これまで旧Tマネーを使っていないのであれば、わざわざVマネーは使わなくても良い。
VポイントPayは必須ではない
VポイントPayも混乱するアプリだ。
旧Tポイントの加盟店や三井住友カードなどでためたVポイントをVisa加盟店で利用したい場合にインストールするアプリとなり、特定加盟店(コンビニや対象飲食店)でタッチ決済すると7%還元のために必要なアプリではない。
VポイントをVisa加盟店で利用したい人のみVポイントPayをインストールし、VポイントをVポイントPayにチャージして、Visaのタッチ決済やネットで利用すれば良い。VポイントをVisa加盟店で利用しないのであれば、VポイントPayは使う必要がない。
ただし、キャンペーンなどでVポイントギフトが当たった場合などは、VポイントPayにチャージして利用する必要があるため、その時はVポイントPayアプリをインストールして使い方を覚えよう。
必要なアプリはVpassアプリ
Vポイントをおトクにためるために必要なアプリはVpassアプリとiOSやAndroidのウォレットアプリだ。
ウォレットアプリが必要な理由は、三井住友カードやOliveフレキシブルペイの対象カードをGoogle PayやApple Payに登録して、タッチ決済の利用があると7%超のポイントを獲得できるため。
また、VpassアプリでモバイルVカードを表示できるようにしておけば、旧Tポイントの加盟店ではバーコードを提示してVポイントをため、Apple PayまたはGoogle Payのタッチ決済でさらにVポイントをためることができる。いわゆる2重取りだ。
ウォレットアプリはデフォルトで入っているはずなので、基本的にインストールすべきアプリはVpassアプリのみだろう。
VポイントアプリとVポイントPayアプリのポイント数が違う理由
なお、TポイントとVポイントが統合した後でも、特に手続きせずに、それぞれのVポイントを利用する事は可能だ。
ただし、統合手続きすることで、それぞれのVポイントを合算して利用できるようになる。
三井住友カードのVpassアプリのVポイント欄に「Vポイントをダブルで貯める」となっている場合はアカウント連携ができていないため、アカウント連携しよう。
「モバイルVカードを開く」となっている場合はそれぞれのアカウントが連携されている。
それでもVポイントアプリとVpassアプリやVポイントPayアプリのポイント数が違う場合は、おそらく新規にVポイントアカウントを作成したのが原因だろう。この場合、VポイントアプリのVポイント数とVpassアプリのVポイント数が異なる表示になる。
アカウント連携とは違い、別々のVポイントを合算するには、ポイントの移行が必要となる。
三井住友カードをApple PayやGoogle Payに登録して、Vポイントアプリを提示でも獲得できるポイント数は同じだが、やはり三井住友カードの利用明細を確認できるVpassアプリでモバイルVカードを利用した方が便利だろう。