先日、楽天カードの規約変更により「楽天カードがナンバーレス化か」と紹介した時、気になったことがある。
Googleなどで検索すると「楽天カード ナンバーレスカードの申し込み方法」などの記事が多かったことだ。
筆者が知っている限りでは楽天カードのナンバーレスカードはなく、カード情報が表面ではなく裏面に移動しているカードのみだ。このタイプは、表面だけ見ればナンバーレスかもしれないが、裏面にカード情報があるため、「ナンバーレスカード=クレジット番号等情報が印字されていないカード」ではない。「表面ナンバーレスカード」だろう。
楽天カードは、その後、Visaブランドのみでサインパネルレス(署名欄なし)のカードが発行されているが、カード情報は券面(裏面)に残っている。
ナンバーレスカードとは、表面にも裏面にもカード情報はないため、カード情報の確認はアプリで行う仕組みとなる。
従って、ナンバーレスカードをオンライン通販などで利用する場合、アプリでカード情報を確認し、その情報を入力することで支払いに利用できる。一方、現在の楽天カードのように、カード情報裏面化の場合は、カード裏面を見ればオンライン決済にも可能だ。
「アプリでカード情報を確認する=ナンバーレスカード」でもなく、オリコカードやエポスカードなどはアプリでカード情報を確認できる機能を用意しているが、ナンバーレスカードではない。
このような「デジタルカード」は、スマホで買い物するときなど、カード情報をコピーして使う事ができて便利な機能となる。
今回、楽天カードの利用規約の変更を見る限り、「デジタルカードの追加」または「ナンバーレスカードの発行」のどちらかとなりそうだ。
現在の有名なナンバーレスカードは、年会費無料の三井住友カード(NL)、SAISON CARD Digital、PayPayカード、メルカードなどだろう。これらのカードはカードの表面、裏面にもカード番号などのカード情報がなく、クレカを落としたとしても、オンラインで利用されることはない。
最近の大部分のクレカ不正利用被害は番号盗用となっており、オンラインでの決済が主流だ。カード番号がなければ、拾われたときにオンラインで利用されることがないのはメリットと言える。
ナンバーレス | カード情報裏面 | |
メリット | 落としたりしてもカード情報がわからない カードが手元になくてもカード情報にアクセスできる |
レジでカードを出してもカード情報は見られない |
デメリット | オンライン決済時にカード番号をすぐに確認できない | 裏返せばカード情報はわかる |
ナンバーレスカードはセキュリティー万全にも見えるが、クレジットマスターについては、カードを落としたなどは関係ない。
セキュリティー万全カードは実在せず、カード情報が裏面に移動していたり、ナンバーレスカードを持っていたりしても、利用明細はしっかり確認するようにしよう。