dカードは2019年9月16日(月)以降は無料となっている。それ以前は、初年度の年会費が無料、2年目以降は1,375円(税込み)となっていた。
dカード | 変更前 | 変更後 |
年会費(本会員) | 初年度無料 2年目以降1,375円(税込み) 年1回以上の利用で無料 |
永年無料 |
年会費(家族会員) | 初年度無料 2年目以降440円(税込み) 本会員が無料の場合は2年目以降も無料 |
永年無料 |
ETCカード | 初年度無料 2年目以降550円(税込み) 前年度に1回以上ETC利用があれば無料 |
それ以降、キャリア系のクレカを紹介するときに、au PAYカードのみが「※」を付けて、実質無料との表記が必要だったが、2024年6月1日(土)より永年無料に変更となり、※を付ける必要がなくなった。
au PAYカード | 変更前 | 変更後 |
年会費(本会員) | 1,375円(税込み) au携帯電話(UQ mobile含む)の契約、 または年1回以上の利用で無料 |
永年無料 |
年会費(家族会員) | 440円(税込み) 本会員が無料の場合は無料 |
永年無料 |
ETCカード | 無料 発行手数料1,100円(税込み) 年1回以上のETC利用で発行手数料相当額を初回通行料を請求額から差し引く |
楽天カードやPayPayカードの年会費は永年無料となっており、全てのキャリア系クレカの一般カードは年会費無料となったため、ケータイキャリア系の一般カード年会費は横並びとなった。
今回は、それぞれのカードについて特徴を紹介していきたい。
楽天カードはアメックスブランドも
楽天カードは楽天カード、楽天ゴールドカード、楽天プレミアムカード、楽天ブラックカードの4つのラインアップがあるのが特徴。
ラインアップの中でも、他社のゴールドと同程度なのは「楽天プレミアムカード」だ。「楽天ゴールドカード」はいわゆる格安ゴールドカードの位置づけとなる。
また、楽天ゴールドカード以外はアメックスブランドも選ぶことができる。その他、楽天カードにはANAとの提携カードなども存在するのも他にはない特徴だろう。
楽天カード | 楽天ゴールドカード | 楽天プレミアムカード | 楽天ブラックカード | ||
年会費 | 本会員 | 永年無料 | 2,200円(税込み) | 1万1,000円(税込み) | 3万3,000円(税込み) |
家族会員 | 永年無料 | 550円(税込み) | 550円(税込み) | 2名まで無料 | |
ETC | ダイヤモンド会員または プラチナ会員は無料 それ以外は550円(税込み) |
無料 | |||
国際ブランド | V/M/J/A | V/M/J | V/M/J/A | V/M/J/A | |
ポイント | 名称 | 楽天ポイント | |||
通常加盟店利用 | ショッピングごとに100円(税込み)につき1ポイント | ||||
楽天市場 | ボーナスポイント+1倍 (上限1,000ポイント) |
ボーナスポイント+1倍 (上限5,000ポイント) |
|||
5と0のつく日 | ボーナスポイント+1倍 (要エントリー、上限1,000ポイント) |
||||
火・木 | ─ | 楽天市場コースは+1倍 (上限1万ポイント) |
+1倍 (上限1万ポイント) |
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ポイントアップ | 楽天カードポイントプラスで エントリー利用するとポイント増量 |
||||
ポイント変倍 | 500円につき1ポイント (公共料金、税金、NHK※など、 MastercardはAmazon.co.jp利用分も) |
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200円につき1ポイント (保険料※、携帯電話料金※、 楽天Edyチャージ等) |
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対象外 | 年会費・手数料、 WAONやnanacoなどのチャージ分、 楽天クラッチ募金等 |
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クレカ積立 (楽天証券) |
手数料年率0.4%(税込み)以上 1% それ以外 0.5% |
手数料年率0.4%(税込み)以上 1% それ以外 0.75% |
1% | 2% |
※2024年8月1日(木)利用分から
基本還元率は1%だが、楽天市場での利用は3倍、5と0のつく日は+1倍など、楽天市場を良く利用する場合におトクなクレカだ。
なお、楽天市場で利用する場合でも、楽天ゴールドカード以上のカードは現在それほどおトクではない。楽天カードを保有するのであれば年会費無料のカードがおすすめだ。
また、楽天カードでの注意点は、公共料金や保険料、携帯電話料金などの還元率が下がるため、固定費の支払いは他のカードを利用しよう。
dカード
dカードはゴールドカードの保有率が非常に高いのが特徴。2023年6月28日(水)にdカード GOLDの会員数が1,000万人を突破。dカードとdカード GOLDの会員数合計は1,700万人程度となっているため、年会費1万1,000円(税込み)のdカード GOLDの方が保有率が高くなっている。
dカード | dカード GOLD | ||
年会費 | 本会員 | 永年無料 | 1万1,000円(税込み) |
家族会員 | 永年無料 | 1枚目無料 2枚目以降1,100円(税込み) |
|
ETC | 初年度無料 2年目以降550円(税込み) 前年度に1回以上ETC利用があれば無料 |
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国際ブランド | V/M | V/M | |
ポイント | 名称 | dポイント | |
通常加盟店利用 | ショッピングごとに100円(税込み)につき1ポイント | ||
ドコモのケータイ、ドコモ光 | ─ | 1,000円(税抜き)につき100ポイント | |
ポイントアップ | dカード特約店で利用 | ||
ポイント変倍 | 200円につき1ポイント d払い利用時のdカード決済 |
||
対象外 | ドコモの端末代金やドコモの携帯電話利用料金、 電子マネーチャージ等 |
||
クレカ積立 (マネックス証券) |
5万円以下 1.1% 5万円超~7万円以下 0.6% 7万円超~10万円以下 0.2% |
■NISA口座 1.1% ■課税口座 dカードと同一条件 |
dカード GOLDが人気の理由は、ドコモのケータイやドコモ光の料金にたいして10%のdポイントがたまる点だ。
ただし、ahamoやirumoは1,000円(税抜き)につき10ポイントと1%還元となる。筆者はahamoを利用しているため、dカード GOLDではなく、一般カードのdカードを利用中。
また、dカードは特約店も多く、特約店で利用するとポイントが多くたまったり、割引きがあったりする。
例えばノジマでは100円(税込み)につき1ポイント+3%OFF、マツモトキヨシやココカラファインは100円(税込み)につき3ポイントだ。
2024年10月よりdポイントクラブがリニューアルする。d払いを利用しないと多くのポイントがたまらないようなリニューアルとなるが、d払いよりもdカードで支払った方がおトクになる加盟店も多い。
「どの加盟店でもd払いを利用した方がおトクになる」という状況を作らなければ、d払いを伸ばすことは難しいだろう。
au PAYカード
年会費が無料となったau PAYカード。以前はau PAYゴールドカードでauの料金を支払っていると11%還元だったが、他社と同じ10%にダウンしている。
au PAYカード | au PAYゴールドカード | ||
年会費 | 本会員 | 永年無料 | 1万1,000円(税込み) |
家族会員 | 永年無料 | 1枚目無料 2枚目以降2,200円(税込み) |
|
ETC | 無料 発行手数料1,100円(税込み) 年1回以上のETC利用で 発行手数料相当額を初回通行料を 請求額から差し引く |
無料 | |
国際ブランド | V/M | V/M | |
ポイント | 名称 | Pontaポイント | |
通常加盟店利用 | ショッピングごとに100円(税込み)につき1ポイント | ||
ケータイ料金等 | 100円(税込み)につき1ポイント | 100円(税込み)につき1ポイント +1,000円(税抜き)につき90ポイント |
|
対象外 | モバイルSuicaやnanacoなどのチャージ等 | ||
クレカ積立 (auカブコム証券) |
1% | 1% |
他社よりも有利な点としては、auカブコム証券でのクレカ積立だ。年会費無料のau PAYカードでも10万円まで1%たまる。年会費無料で月10万まで1%還元となる証券会社+クレカの組み合わせはない。
しかし、auの場合は年会費無料のau PAYカードの特典が少なく、au PAYゴールドカード推しとなっている。特にauマネ活プランはau PAYゴールドカードでの特典が多く、au PAYカードを保有していたとしてもそれほどメリットはない。
なお、au PAYカードもdカードと同じように、特約店がau PAYとau PAYカードでバラバラになっている。au PAYカードの場合は「au PAYポイントアップ店」、au PAYの場合は「au PAY Pontaアップ店」となっており、どちらがおトクになるのかがわかりにくい。
PayPayカード
dカードとau PAYカードはVisa、Mastercardのみだが、PayPayカードはJCBブランドを選択できる。なお、他社カードは1%還元の場合、100円につき1ポイントだが、PayPayカードの場合は200円につき2ポイントのため注意が必要となっている。
PayPayカード | PayPayカード ゴールド | ||
年会費 | 本会員 | 永年無料 | 1万1,000円(税込み) |
家族会員 | 10枚まで無料 | 3枚まで無料 | |
ETC | 550円(税込み) | 無料 | |
国際ブランド | V/M/J | V/M/J | |
ポイント | 名称 | PayPayポイント | |
通常加盟店利用 | ショッピングごとに 200円(税込み)につき2ポイント |
ショッピングごとに 200円(税込み)につき3ポイント |
|
ケータイ料金等 | 1,000円(税抜き)につき15ポイント | 1,000円(税抜き)につき100ポイント | |
Yahoo!ショッピング・LOHACO | +3% | +3% | |
対象外 | PayPay残高チャージやnanacoクレジットチャージ、 ソフトバンクやワイモバイルの通信料等 |
||
クレカ積立 (PayPay証券) |
0.7% | 0.7% |
PayPayカード ゴールドの場合は1.5%還元であり、他社のゴールドカードよりも還元率が高い。また、PayPayでのPayPayクレジットを利用すると、通常PayPay残高利用時には0.5%還元だが+0.5%還元となる特典もある。PayPayカード ゴールドの場合は、PayPayクレジットの利用で常時1.5%還元だ。
なお、PayPayではPayPayポイント対象外となる税金の支払いなどは、PayPayカードで支払うのがおトクだろう。
それぞれのクレカを紹介したが、それぞれがコード決済を推しており、どちらがおトクなのかがわかりにくい。その点、PayPayはPayPayクレジットでもPayPayカードでも基本的には還元率は同じだが、クーポンなどを利用できる点で、PayPayでの支払いの方がおトクとわかりやすい。
正直、コード決済ではPayPayに勝つことは非常に難しい状況に来ている。それであれば、アプリでクーポンを取得すると、クレカのタッチ決済でもクーポンが自動的に適用されるなどの改善を図り、コード決済+タッチ決済を推した方がPayPayに対抗できるようになるのではないだろうか。