2024年9月下旬より、PayPayカードの縦型券面を終了すると発表した。
年会費無料のPayPayカードは、縦型と横型から選択できるが、年会費1万1000円(税込み)のPayPayカード ゴールドは横型のみとなる。
最近、多くのカードで縦型のカードが発行されているが、縦型カードは、差し込んで決済する際に、カードデザインの方向に差し込むためにわかりやすいと言う利点がある。
なぜ、PayPayカードで縦型を終了するのかをPayPayカードに確認したところ、以下のような回答があった。
ご利用いただくユーザーに親しみやすいよう、
またPayPayカードの世界観を表現できるよう、 必要に応じてカードデザインを刷新しており、 その一環で縦型の券面は募集を終了としました。
正直、コメントだけではわかりにくいため、実際の券面を確認しよう。
最初に発行されたPayPayカードは以下のような2種類となる。
現在申し込むと、横型のPayPayカードについては以下のデザインだ。
横型の券面だけを比べてみると以下のようになる。旧PayPayカードのICチップは左、現在のPayPayカードのICチップは右となり、国際ブランドが下から上に移動。
これにより、「P」マークにICチップがかぶらなくなっている。
一方、縦券面の場合は現在でも「P」マークにICチップがかぶっており、これが「PayPayカードの世界観を表現できない」と言う事なのだろう。
では、同じように縦型のICチップの位置を逆にすれば「P」マークにかぶらないのではないか検証してみる。
縦型のPayPayカードを180度反転し、ICチップに赤枠を付ける。重ねるとわかりやすいように半透明にセット。
これを重ねてみる。ICチップは赤枠に移動となるため、「P」マークにはかぶらない事がわかる。
「P」マークにICチップをかぶらないようにすることはできるのだが、最初に紹介した縦型の券面の「差し込む方向がわかりやすい」メリットが「わかりにくくなる」ため、ICチップを移動せずに横型のみにしたのではないだろうか。
以前紹介した「ダサいわけではない! なぜか残念なデザインのクレジットカードを紹介」でも、残念な券面を紹介しており、ICチップはデザイナーとって悩ましい問題だ。