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訪英の雅子さま、慣例である公式訪問前の「上皇ご夫妻へのご挨拶」をスキップ 美智子さまは「令和流を貫いてほしい」とのお気持ちで固辞か

NEWSポストセブン 2024年6月27日 16時15分

 注目が集まり重圧のかかるなか、雅子さまは、なんとしても訪英を成功に終わらせたいご意向で準備を進められたという。6月22日、日本を発たれイギリスに到着された両陛下は、早速歓待を受けられた。順調な滑り出しには、雅子さまに対する美智子さまのお心遣いも寄与していた。

 国賓として臨む最初の公式行事となった歓迎式典。現地時間6月25日の正午過ぎ、天皇皇后両陛下のお姿は、ロンドン・バッキンガム宮殿にほど近いホース・ガーズ(騎馬衛兵の本部)にあった。ゆっくりと歩を進められた雅子さまの表情からは、充足感が見受けられた。

 エリザベス女王、チャールズ国王から2代にわたる招待を受け、さらに、英王室にとって異例である下院選挙期間中の国賓訪問。今回の訪問に際して万が一のことがあってはならないと、雅子さまは入念に準備を進められたという。

「慣例である外国公式訪問前の記者会見に雅子さまは出席されず、陛下おひとりで臨まれました。また、イギリスには、昨年のインドネシアご訪問の際にはいなかった主治医も同行しています。ロンドン到着後の22?24日に、お出ましをせずホテルで静養されたのは、主治医の判断だったようです」(皇室記者)

 万難を排して公式行事に臨まれた雅子さま。どうかイギリス訪問をつつがなく終えられますように──雅子さまの後押しをしたいという思いを、美智子さまは持たれていたようだ。

 振り返れば、日本を発たれる日から、雅子さまの表情は晴れやかなものだった。6月22日、両陛下のご出発に際して、皇居前広場には200人以上のお見送りの人たちが集まったという。

「昨年のインドネシア訪問とは比較にならないほどの人数でした。それだけ訪英が注目を集めているという証左でしょう。両陛下は車のスピードを落とされて手を振られました。雅子さまは開放感を感じさせる爽快な表情で、ご体調の調整に手応えがあるのではないかと感じました。好調の一因には、上皇ご夫妻へのご挨拶の時間を取られなかったことも少なからず影響しているのかもしれません」(前出・皇室記者)

 外国を公式訪問される際、ご訪問前とご帰国後に両陛下のもとへご挨拶に出向かれるのは、皇族の慣例だ。令和初の公式訪問となった昨年のインドネシア訪問の際、両陛下はご出発の前に、上皇ご夫妻へのご挨拶のため仙洞御所を訪れていた。

「基本的にご挨拶は出発の数日前に行われるものです。インドネシアの際はご出発の3日前に行われました。今回のように、公式訪問直前のご挨拶をスキップされるのは異例のことです。皇室も宮内庁も基本的に前例を踏襲することを重視しますが、そこから外れることを厭わないほど、雅子さまの訪英成功は皇室全体にとって最優先事項という判断だったのでしょう。

 もちろんご挨拶をされないということは、上皇ご夫妻と両陛下双方が納得されたうえでの結論のはずです。雅子さまには挨拶されたいという思いもあったかと思いますが、美智子さまが固辞されたのではないでしょうか」(宮内庁関係者)

英王室との関係に美智子さまは苦悩

 美智子さまは5月28日から4日間、上皇さまと栃木・日光を私的に旅行されたのちコロナに感染、6月10日にPCR検査が陰性だと宮内庁から発表されたばかりだった。

「症状はごく軽症でしたが、宮内庁関係者は肝を冷やしたでしょう。美智子さまご自身も、不安な日々を過ごされたはずです。日光でお姿を見せられた美智子さまは、かなりゆっくりと歩かれていて、少しおやせになったようにも見受けられました。おつらい部分も多々あるのでしょう」(前出・皇室記者)

 雅子さまがご挨拶に行かれなかったのは、美智子さまのコロナ感染の影響があったのではないかという見方もあった。しかし20日、美智子さまは上皇さまとともに明治神宮ミュージアムへ外出されたので、コロナは無関係のようだ。

「さまざまなご予定上、20日は両陛下のご挨拶の最後の機会とみられていましたが、美智子さまが選ばれたのは私的外出でした。あえてその日に外出されたということには、“ご挨拶は不要です”というメッセージが込められていたのかもしれません」(前出・皇室記者)

 令和も6年目に入り、平成から遠ざかりつつある。美智子さまには、両陛下に「令和流を貫いてほしい」と願われるお気持ちがあるという。

「平成の頃の慣例については“即位から5年”を目処に再検討しても構わないという上皇ご夫妻のご意向があり、両陛下とも合意が取れていたのではないでしょうか。今年は、皇太子同妃時代から長年続けてこられた上皇ご夫妻への新年のご挨拶もありませんでした。

 一般的に、いくら親しい間柄であったとしても、義実家へ挨拶に出向くのはどこかで気を使うものです。雅子さまのご負担になってはいけないという配慮から、“ご挨拶はなくても構わない”とお考えになられたのではないでしょうか」(前出・皇室記者)

 両陛下の訪英に対しては、美智子さまも強い思い入れがあるはずだ。美智子さまは1998年、昭和から平成に御代が替わったのち皇后として初めてイギリスを訪問されたが、同時に不安も抱かれていたという。

「美智子さまは、ほかの宮家や皇太子さま(当時)と比較して、英王室と親密な関係を築けていないことを懸念されていたそうです。訪英は成功に終わりましたが、その後、エリザベス女王は一度も来日しないまま亡くなりました。美智子さまとしては英王室との関係について、思い残されたこともあるでしょう。そうした葛藤を、雅子さまの成功を支えるお気持ちに昇華されているのではないでしょうか」(前出・宮内庁関係者)

 今回、晴れて英王室から招待を受けられた両陛下。日程のなかには、ウィンザー城でのエリザベス女王への墓前の供花も予定されている。陛下の強いご要望で実現がかなったそうだ。

「雅子さまは、オックスフォード大学への留学経験がありイギリスに縁がある。なにより、元外交官ですから、コミュニケーションも達者です。美智子さまは、平成より受け継がれる思いを継承し、令和でさらに英王室との関係性を発展させてほしいという雅子さまへの期待も込められて、出発前のご挨拶を固辞されたのではないでしょうか」(前出・宮内庁関係者)

 当初の宮内庁の発表では、陛下おひとりでの参加となっていたエリザベス女王の墓前供花。しかし、ご体調次第で、雅子さまも同行される可能性は大いにある。美智子さまの思いも背負われて、雅子さまは引き続き全精力を注がれる。

※女性セブン2024年7月11・18日号

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