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《藤沢乳児3遺体》なぜ親子が暮らしていた部屋に…「前の家も異臭で追い出されていた」「息子2人はボロボロの服で…」近隣住民が感じていたAさん一家の異様さ

NEWSポストセブン 2024年7月4日 20時45分

 神奈川県藤沢市のアパート。40平方に満たない2DKの間取りの室内から、乳児とみられる性別不明の遺体が3体も見つかった──。

 7月2日の夕方、住人の50代の男性・Aさんが「話したいことがあるので来てほしい」と110番通報したことから、事件が発覚した。全国紙記者が話す。

「見つかった遺体の骨はいずれも白骨化しており、性別もわからない状態でした。遺体はそれぞれバケツのようなものに入れられ、死後数年、経過しているとみられ、県警藤沢北署は司法解剖を行い死因や身元の特定を急いでいます。通報をした住人のAさんは『亡くなった妻が保管していた』という趣旨の説明をしているといい、同署は死体遺棄事件とみて詳しく調べています」

 3児の遺体が発見されたアパートの一室は、築31年のアパートの2階にある。Aさんが暮らしていた部屋の玄関扉の塗装ははげ、「ポストに入らない物はドアノブのふくろにおねがいします。(回覧板もふくろの中におねがいします)」(原文ママ)と書かれた紙が四方を汚れたテープで止められるなど、周囲の部屋とは明らかに違う、異様な雰囲気が漂っている。汚れたビニール傘も複数、ぶら下がっていた。

 このアパートの別の部屋に住む住人によると、この部屋には「通報したAさんのほか、Aさんの奥さんと3人の子供が住んでいました」という。

「Aさんの一家は、今から10年ほど前にここに引っ越してきました。(近隣住民への)挨拶はありませんでしたね。Aさんは建設業をやっている日焼けした人で、すれ違う時にはいつも着古したニッカポッカを着ていました。奥さんも『(自分は)警備の仕事をしているんです』と話していて、いつも作業着姿でした。バイクに乗って近所の現場に働きに出ていたようですが、数年前から姿を見なくなって。大家さんに話を聞いたら、今からちょうど1年くらい前に亡くなったと言っていました。子供は長男が20代半ばくらいで、一番下の女の子はまだ高校生のはずです」

 部屋の中から3遺体が見つかるという衝撃的な今回の事件だが、この住民は「あまり驚きはないですね」と話す。

「この部屋がゴミ屋敷であることは薄々気づいていたんです。この1か月の間に、掃除業者の車が3回は来て、ゴミ袋を50袋ほど回収して行ったんです。直近だと、通報した前日の7月1日にも回収に来てたはずですよ。その時に骨が見つかったんじゃないか、なんて思っています。

 2年ほど前には、Aさんの部屋の下水管が壊れて、下の部屋の人の壁が排水だらけになるというトラブルもありました。その様子を見に行った時には、娘さんが『すみません、何もありませんから』と対応していたんですが、父親のAさんは住人に責められてもブスッとした表情で、何も喋りませんでした」(前出・アパート住人)

 また最近の「変化」も気になっていたという。

「このアパートのインターフォンにはカメラがついていないんですけど、最近Aさんの家だけ、カメラ付きのインターフォンに変わったんです。今回の事件と関係あるのかどうなのか……」(同)

近隣住民を困惑させた「異臭騒ぎ」

 この一家について知る別の近隣住民の女性は、「あの一家は、前に住んでいた家も“異臭騒ぎ”で追い出されてるんですよ」と話す。

「今の家のすぐ近所に5人で住んでいたんですが、当時から小学校に通う長男と次男の服がボロボロで、洗濯していないんだろうなと周囲で噂になっていました。一番下の女の子だけは、小ぎれいな服を着ていたんですけど、家は完全にゴミ屋敷の状態だったそうで、大家さんが何度言っても改善されないから追い出されて、このアパートに引っ越してきたと聞いています。

 当時から近所で噂になっていたのは、奥さんのネグレクトですね。奥さんはいつもちょっと派手目のあんまり今風じゃない、ワンピースや短パンをよく着る人で、学校のママともあまりコミュニケーションをとっていなかった。特に次男の子は痩せていて、『ご飯を食べさせてもらってないんじゃないか』と噂されていました」

 またAさんと奥さんの関係についてはこう話す。

「今から10年ほど前、奥さんが自転車で転んだところに偶然、居合わせたんです。『救急車を呼びましょうか』と慌てて声をかけたら『救急車はいい、長男を呼んで!』と怒ったような声で言うんです。旦那のAさんを呼ばないで、長男を呼ぶということは、夫婦間の関係があまり良くなかったのかもしれません」

 Aさんの異様な行動を前出・アパートの住民が指摘していた。

「Aさんはよくお酒を飲む人で、部屋から言い争う声はよく聞こえました。5年ほど前には、『てめえ、コノヤロー』とAさんの大きな声がして、茶碗が落ちて割れるような音がするような喧嘩もあったんです。奥さんが亡くなってからは、子供の姿もほとんど見ません。

 3人の遺体については、娘さんはまだ高校生だから、いくらなんでも娘さんの子供じゃないんじゃないかな。あの子は一家の中ではしっかりしていて、挨拶もできるような子だったから……」

 Aさんの部屋についている換気扇は、3つの遺体が見つかった室内の空気を換気するかの如く、現在も音を立てて回り続けていた。

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