Infoseek 楽天

《チー牛さんは黙ってて》古着店の“下着から着替え動画”が物議 女性スタッフが明かした“見せる理由”「カルバン・クラインからお礼のメッセージが」

NEWSポストセブン 2024年7月12日 12時45分

 昨今ファッション業界では各社、各店舗がさまざまなSNSを活用し、集客に役立てるケースが増えている。そんななか、関東圏に2店舗を展開する古着店「古着屋MUJIN(以下、MUJIN)」のSNS投稿が、最近話題になっている。

 物議を醸しているのは、同店女性スタッフでインフルエンサーの谷藤里奈さん(23)がカルバン・クラインの下着のみを着用した状態から、商品である古着を身につけていく動画だ。ある動画は再生数400万回を突破し話題になるなかで、その様子がX(旧Twitter)上に投稿されると、〈攻めすぎ!最高〉といった声がある一方で〈なんで下着わざわざ見せてるの? 話題作り?〉〈こんな古着買いたくない〉などと賛否両論が飛び交った。

 プチ炎上を受けて「MUJIN」は7月6日、〈たかだかカルバンクラインガタガタ抜かすな〉というタイトルの動画をSNS上に投稿。谷藤さんがいつも通りカルバン・クラインの下着から着替えながら、動画作成の経緯を以下のように説明した。

〈カルバンクライン上下から着替え始める動画についてなんだけど、始まりはどんな動画撮ろうかなーと考えてる時に、カルバンクラインから着替えてるお姉様方が(SNS上に)でてきて、それを真似して作りました まあなんか違うバズり方しちゃったんだけどね(笑)

 下着を晒すなとか言われるんだけど、水着姿をSNSに上げてる人たちと何が違うんだろうと私は思ってます なんなら私の方が布面積広いんですけどぉー!! まあ時代の変化についてこれないやつはおいて行こうということで(笑)X上のピーチクパーチク言ってるチー牛どもは黙っててください!〉

 この過激な「アンサー動画」にも、賛否の声が集まっている。真意やいかに——改めて谷藤さんに、下着から着替える動画を出し始めた意図と認識について聞いた。

「一発当ててやろう」

——改めて、「下着お着替え動画」を上げ始めたきっかけを教えてください。

「そもそも下着から着替える動画は、『古着屋MUJIN』の企画じゃなくて、私個人にきた企業案件で作った動画だったんです。もともとインスタには女性がアンダーウェアから着替えるような動画が多く上がってて、私よりも露出が多い格好で動画を上げている人もいました。それを見て、『一発当ててやろう』と思ってやり始めたのがきっかけです。その後、私のアカウントよりも『MUJIN』のアカウントの方がフォロワー数も多いし、『MUJIN』の商品のPRになればいいなと思って、お店のアカウントでもお着替え動画を上げるようになりました」(谷藤さん、以下同)

——賛否両論あると思いますが、改めてどのような反響が多いですか。

「Xの人たちは結構批判的な意見が多いんですけど…チー牛さんたちですね(笑)。インスタグラムのフォロワーの人たちからは温かいコメントもらえますし、ファッションとして見てる人が多いんです。TikTokとかはまた違って、思春期の男の子たちがイジるようなコメントをしてくれたりするんですけどね。

 中には『エロいね』みたいなコメントもあるんですけど、私は他人の意見に流されないタイプなので、人にはいろんな見え方があっていいと思ってます。だから動画でも言ったんですけど、エロい見方をしてもいいし、ファッション的な見方をしてもいい。その人の楽しみ方をしたらいいと思ってます」

カルバン・クライン広報から「お礼のDM」

——一番の疑問は「どうせ服着るんだからわざわざ下着から着替え始める必要ないじゃん」というところなんですが、そこはどうなんでしょうか。

「これは本当に、服を売る上でちゃんとした理由があるんです。『MUJIN』ではオンラインで服を販売してるんですけど、オンラインってサイズ感がわからないじゃないですか。古着って生産されてる国がバラバラなので、同じMサイズでもひとサイズ以上違ったりするし、余計わかりにくいんです。

 そういう着心地を具体的に伝えるために、この身長・この体重・この体型の人が着るとこんな感じです、というのを一番伝えられるのがこの方法なんですよ。私は身長も体重も公表してますし、自分の体型を伝えることが大事なんです。服を着てる状態から見せるのだと、『この人着痩せするタイプなのかもしれないし、すごいガリガリかもしれないし』ってのがわからないじゃないですか。オンラインの売上を上げるためにも、この形で貢献できたらと思っています」

——逆に、下着姿を見せることに抵抗はなかったですか?

「抵抗は全くないですね。動画でも言ったんですけど、『水着見せるのと何が違うの?』と。『下着を晒すな』とか言われますけど、カルバン・クラインって、今は韓国のアイドルとか、海外のインフルエンサーが、当たり前のようにファッションとして取り入れてるんですよ」

——確かに、アイドルグループ「BLACKPINK」のメンバー・JENNIEは、カルバン・クラインのグローバルアンバサダーを務めてますね。

「シャツの中にカルバン・クラインの下着をつけて、見える形で写真アップしたりしてるんです。まだ日本に浸透してないだけで。賛否両論はありますけど、カルバン・クラインはもう下着としての扱い方じゃなくなってる。アイドルが着て見せるんだから、もう下着じゃなくていいでしょう。

 実は『たかだかカルバンクライン』のアンサー動画を出した後に、カルバン・クラインの広報の人から連絡が来て、『かっこよく着こなしてくれてありがとうございます』とお墨付きをもらったんです。それで、今度新作をギフティングしてもらえることになりました。『ブランドを傷つけるな』とかってコメントも来ていたから、それはすごく嬉しかったですね。新作来たら、絶対動画にします(笑)」

「固定観念や偏見を覆したい」

——今後の目標を教えてください。

「今回の炎上を通じてじゃないですけど、自分の投稿を通じて、固定観念とか偏見を覆せたらいいなと思っています。今回は自分も悪いと思っていないし、真実ではない誹謗中傷が起こるのは良くないですけど、こういう形の炎上はあんまり怖くないですね。

 今、『MUJIN』は2つ店があるんですけど、動画がバズって店が全国に展開できたらと思っています。スタッフが平均24歳で、バリバリ体育会系でめっちゃモチベーション高いんですよ。私もそこに混じって、少しでも貢献できたらと思ってます」

 終始前向きにインタビューに応じた谷藤さんからは、本人の意志がしっかりと感じられた。プロモーションの方法は、人・企業によってそれぞれだ。

この記事の関連ニュース