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澤穂希、谷亮子、吉田沙保里、陣内貴美子…五輪に出場した女性レジェンド・アスリートたちの現在地

NEWSポストセブン 2024年7月27日 11時15分

 五輪で活躍し“レジェンド”となったアスリートたちのなかには、引退後にメディアでも活躍するケースも多い。コラムニストで放送作家の山田美保子さんが、五輪に出場した女性アスリートについて綴る。

日の丸を背負ったレジェンドたちに“壁”はない

 元バドミントン日本代表、「オグシオ」のシオこと潮田玲子さん(40才)が7月17日までにInstagramを更新。元バレーボール女子日本代表の狩野舞子さん(36才)の誕生日会での6ショットを公開しました。

 残る4人のメンバーは、「霊長類最強女子」と呼ばれたレスリングの吉田沙保里さん(41才)、その吉田さんの背中を見ながら成長を遂げた登坂絵莉さん(30才)、柔道の杉本美香さん(39才)、アルペンスキーの清澤恵美子さん(40才)です。

 その清澤さんは7月18日、「国民の妹」というタイトルでアメーバブログを更新し、登坂さんに《お渡しものがあって、少しだけど》会ったことを報告。

 以前、潮田さんは、元サッカー女子日本代表の澤穂希さん(45才)と誕生日が近いということで、元プロテニス選手の杉山愛さん(49才)を加えたママ友会のメンバーと共にバースデーケーキを食べている写真に加わっていたこともありました。

 ほかにも潮田さんの大先輩である「バドミントン界の小泉今日子」(by明石家さんまサン・69才)こと陣内貴美子さん(60才)も、アスリートのレジェンドがプライベートで集合する会にかなりの確率でご出席。

「五輪出場」という最強で最高の共通点があり、縦でも横でも仲よしのレジェンドたちがパリ五輪を機に目立っています。

 私が構成にかかわっている『踊る!さんま御殿!!』(日本テレビ系)では、こうした女性のレジェンド・アスリートたちが時折集合してくださるため、つい先日も澤さんと「ヤワラちゃん」こと谷亮子さん(48才)に前列センターに座っていただきました。

 このお二人、3才違いではありますが、誕生日が同じなんですよね。カメラが回っていないところでも、にこやかに子育ての話などをされている様子を拝見し、種目は違っても日の丸を背負い、数々の結果を残し、「苦しいときは私の背中を見て」(by澤さん)と、後輩たちに文字通り背中を見せてきたレジェンドたちに“壁”はないんですね。そして、お二人の最強オーラはまぶしすぎました。

 こうした皆さんはいずれも解説者として各局から引っ張りだこでしょうし、潮田さんのように『グッド!モーニング』(テレビ朝日系)など情報番組でコメンテーターをされているかたは、パリ五輪が始まるゆえ、全種目についてお勉強しなければならない17日間がスタートします。

『グッド!モーニング』といえば、女性では卓球の平野早矢香さん(39才)や水泳の田中雅美さん(45才)も曜日コメンテーターとして出演し、完璧なコメントを残されています。

 それは『サンデーモーニング』(TBS系)に時折出演するオグこと小椋久美子さん(41才)も同じ。オグちゃんとは『ドデスカ!』(メ~テレ)で長年共演させてもらいましたが、美人アスリートの中でもピカイチの美貌であり、勉強熱心。結果を掴むためのコミットが私のような凡人とはまるで違うんです!

 4月から『news every.』(日本テレビ系)をさらに背負っている陣内さんの教えも行き届いているのでしょう。オグちゃんの五輪出場経験を織り交ぜたコメントは本当にすばらしいんですよ。

 そうかと思えば、私をはじめ、ほかのコメンテーターは迷わずタクシーを選ぶ、メ~テレから名古屋駅までの道程をオグちゃんは「歩きます! その方が気持ちいいんで」と言い、リュックを背負って歩いて行く場面を何度も見ています。スイスイ走ってもクルマで20分はかかる距離なんですよ。これだけとっても、別の生き物だということがわかりましょう(苦笑)。

笑顔や自虐ネタ、明るいキャラで幸せにしてくれる

 さらに、「日本人はプレッシャーに弱い」といわれていた時代と大きく異なるのは、メンタル面でのトレーニングが進化しているからなのでしょうね。彼女たちには底抜けに明るく、ポジティブという共通点もあります。

『踊る!さんま御殿!!』にも出てくださった陸上の福士加代子さん(42才)や、さんまサンからスカウトされてドラマ『心はロンリー 気持ちは「…」FINAL』(フジテレビ系)で女優デビューを果たした柔道の松本薫さん(36才)。そして、笑顔が本当にチャーミングで自虐ネタも用意してくださっている杉本美香さん。カエルを愛してやまないボクシングの入江聖奈さん(23才)のキャラクターと明るさも競技以外で人々を幸せにしてくれます。

 歴史をひもとけば、1992年、バルセロナ五輪競泳女子200m平泳ぎを14才で制し、「いままで生きてた中でいちばん幸せ」なる名言を残した岩崎恭子さん(46才)は、金メダル獲得後、熱心すぎるファンにご家族で苦しめられた過去が。

 同じくバルセロナ五輪では、「確実にメダルを取れます」と“直訴”した松野明美さん(56才)が選ばれず、最後の1枠に入った有森裕子さん(57才)は大バッシングを経て日本女子陸上史上64年ぶりにメダル(銀)をもたらしましたよね。

 一方、2000年のシドニー五輪で涼やかな表情のままトップでゴールし、「Qちゃん」の愛称で親しまれた高橋尚子さん(52才)はその後、移動中に複数の異なるブランドバッグを持っていたせいで、けっこうなバッシングに遭ったものでした。

 こうした先達のさまざまな経験をも力にして、日本の女性アスリートの皆さんは間違いなく進化を遂げていらっしゃるのでした。その力がパリにも届きますように。がんばれ、ニッポン!

構成/山田美保子
『踊る!さんま御殿!!』(日本テレビ系)などを手がける放送作家。コメンテーターとして『ドデスカ!+』(メ~テレ)、『1周回って知らない話』(日本テレビ系)、『サンデージャポン』(TBS系)に出演中。CM各賞の審査員も務める。

※女性セブン2024年8月8・15日号

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