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無双状態の小池栄子とMEGUMI、同じイエローキャブ出身でグラドル界を席捲した2人は令和の今なぜ求められるのか?

NEWSポストセブン 2024年8月6日 7時15分

 かつてはグラビアアイドルとして活躍しながらバラエティ番組でもお茶の間の人気者に。そして今や女優として評価を高めている。小池栄子とMEGUMIのことである。元イエローキャブ軍団の2人が今、求められる理由とは? コラムニストでテレビ解説者の木村隆志さんが解説する。

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 今、民放各局のテレビマンやテレビ誌の編集者と話すときに、女性タレントの中で頻繁に名前があがるのは小池栄子さん(43歳)とMEGUMIさん(42歳)。2人は所属の経歴こそ異なるものの、野田義治社長率いる巨乳軍団・イエローキャブやサンズで活躍したグラビアアイドルであり、しかも40代の現在がピークを迎えているようなムードも共通しています。

 現在、小池さんはドラマ『新宿野戦病院』(フジテレビ系)で主演を務めているほか、今年は配信中の『地面師たち』(Netflix)や舞台『骨と軽蔑』にも出演。さらにバラエティの『クレイジージャーニー』(TBS系)と『芸能人が本気で考えた!ドッキリGP』のMC、経済系ドキュメンタリー『カンブリア宮殿』(テレビ東京系)のインタビュアーとしてレギュラー出演しています。

 一方、MEGUMIさんは現在放送中の『ビリオン×スクール』(フジテレビ系)に加えて今年すでに『おいハンサム!!2』(東海テレビ・フジテレビ系)、『東京タワー』(テレビ朝日系)、『季節のない街』(Disney+・テレビ東京系)の連ドラ4作に出演。今月16日公開のアニメ映画『ねこのガーフィールド』で声優を務めるほか、バラエティでも『上田と女が吠える夜』(日本テレビ系)の中核を担っています。さらに出るだけでなく映像プロデューサーとしても活動するほか、実業家としてカフェを経営。2冊の美容本もベストセラーになるなどマルチな才能を発揮しています。

 同じ40代の女優と比べても突出した活躍をしているほか、他の分野でもトップクラスとして認められるなど、まさに無双状態の2人。なぜ令和の今、これほど支持されているのか。2人の共通点やトップに登り詰めた理由などをあげていきます。

「よく現場が見えている」という評価

 なぜ40代の元グラドル2人が令和の今、これほど支持されているのか。

 少なくとも現在業界内で小池さんとMEGUMIさんの実力を疑問視する人はほとんどいません。しかも「女優としても、バラエティタレントとしても、超一級品」という評価。

 2人の共通点は、「グラビアアイドルとして台頭しつつ、バラエティで一般層に顔と名前を売り、年齢を重ねながら女優の仕事を徐々に増やし、芝居の評価を高めた」という現在に至る過程。バラエティでは20代のころからグラビアアイドルとしての色気よりも、笑いにつながるトークやリアクションを優先し、それでいて悪目立ちするようなことはなく、男性視聴者に媚びるようなところはありませんでした。

 当時から2人は「よく現場が見えている」「自分の役割を考えて準備している」「積極的にコミュニケーションを取ってくれる」などと評価されていましたが、それはドラマや映画など女優としての現場でも同様。作品のテーマや現場で求められていることを考え、スタッフと会話を重ね、着実に助演をこなすチームプレーヤーとして認められ、年齢を重ねるごとに役柄のポジションが上がっていきました。

 2人はスタイルを保つための努力を続けてきたことでも知られています。野田社長が率いるグラビアアイドルはバストの大きさを前提に選ばれたこともあって、ダイエットに悩まされる人が少なくなく、2人も例外ではなかったようです。

 しかし、2人は加齢とともに体形が崩れるどころかスタイルの良さに磨きがかかり、並み居る女優たちの間に入っても引けを取りません。実際、小池さんやMEGUMIさんを初めて間近で見た女性スタッフが「あんなにキレイでスタイルがいいとは思わなかった」などと驚く顔を何度か見たことがあります。もちろん2人の努力あってのことでしょうし、スタッフを実力・外見の両方で魅了し続けてきたことが現在の活躍につながっているのでしょう。

長年待望される共演は実現するか

 そして2人を語る上で重要なポイントになるのが、同性の支持を得ていること。もともとグラビアアイドルは主に男性ファン相手のビジネスであり、メディア出演時なども色気のアピールを求められるため、女性層から好かれづらいという傾向がありました。

 しかし、前述したように媚びたところがない上に、必要とあらばボケたり、体を張って笑いを取ろうとする2人の姿はグラビアアイドルのイメージを変えました。それは現在でも変わらず、たとえば小池さんは7月21日に生放送された『FNS27時間テレビ 日本一たのしい学園祭!』(フジテレビ系)で大量の水を浴びせられる罰ゲームに挑戦。約30秒にわたって強烈な放水を受けてメイクを落とされながら「シミが、シミが」と笑いを取る姿が称賛を集めました。

 MEGUMIさんも同様に、女優として成功を収めている現在もバラエティに全力投球。誰かを傷つけずに毒を吐いて笑いや共感を得られるトーク巧者としてトップクラスの評価を得ています。

 もう1つ同性から支持されているポイントとしてあげておきたいのが、プライベートを安易に切り売りしないスタンス。決して秘密主義ではなく、時と場合に応じてしゃべるけど、それを売りにせず、あくまでトーク力や演技力などのスキルで勝負する姿勢が好感につながっています。

 そんな多くの共通点を持ち、40代にしてピークとも言われる2人だけに、これまで何度となく共演が待望する声があがってきました。それがなかなか実現しないのは、2人の言動を見る限り不仲などの理由ではなく、多忙な大物になったからではないでしょうか。

 いずれにしても2人はすでに自分の魅力を伝えるだけでなく、互いの魅力を引き出すトークと芝居のスキルがあるだけに、どんな番組でも見応えのある共演になりそうです。

「何でもできる2人」だからこそ、逆に「2人でなければいけない」企画……たとえばバラエティでもドラマでも、盟友だからこそ醸し出せるムードを前面に押し出したトーク番組や絆を描く物語なら、2人にとって長年頑張ってきたごほうび的な共演になりそうです。

【プロフィール】
木村隆志(きむら・たかし)/コラムニスト、芸能・テレビ・ドラマ解説者。雑誌やウェブに月30本前後のコラムを提供するほか、『週刊フジテレビ批評』『どーも、NHK』などの批評番組に出演し、番組への情報提供も行っている。タレント専門インタビュアーや人間関係コンサルタントとしても活動。著書に『トップ・インタビュアーの「聴き技」84』『話しかけなくていい!会話術』など。

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