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「カニ独り占め」「“40万円相当の革ジャン”を試着して…」パワハラ疑惑の斎藤元彦知事、職員が見た“ドケチ”エピソード「3000円弁当を家族分お持ち帰り作戦」調査で明かされる疑惑の数々

NEWSポストセブン 2024年8月27日 11時0分

〈知事のおねだり体質は有名です〉──今年3月、内部告発によって顕在化した、兵庫県・斎藤元彦知事をめぐる複数の疑惑。知事から職員へ対するパワハラ疑惑のほか、視察した企業や地方自治体から贈答品を求める“おねだり”行為なども問題視されている。

 告発者である同県西播磨県民元局長は、4月に県の公益通報窓口に通報をしていた。それに対して知事は「(公益通報の)調査結果を待たずに処分できないか」と人事当局に打診していたことがわかっている。その結果、告発者の男性は5月7日に停職3ヶ月の処分を受け、7月7日に「死をもって抗議する」などとメッセージを残して亡くなった。全国紙記者が解説する。

「7月12日、元局長の遺族はこの件を調査する県の『百条委員会』に疑惑の根拠となる音声データなどを提供。4日後にはその一部が公開されています。元局長が準備していた録音データのなかには、2022年11月に知事が同県上郡町の会合に出席し、特産のワインが話題にあがった際に町長に対して『まだ私は飲んでいないので(中略)折を見てお願いします』と“おねだり”とも受け取れる発言をした内容が残されていました。

 これを受けて知事は7月19日の会見で、音声が自分のものであることを認め、この発言を『一般的な社交儀礼の会話だ』とした上で、贈答の打診は否定しています。一方で『(ワインは)自宅で飲んだ』とワインを受け取ったことについては認めている」

 7月19日、上郡町の梅田修作町長は会見を開き「おねだりとは感じなかった」としつつも、「知事が公の会議の場で発言したことは非常に重いと思う。多少は影響され、ワインを用意した」と指摘していた。

知事の“おねだり”「40万円の革ジャンもねだった」「職員はアメ玉ひとつ貰えない」

 県の「百条委員会」は7月31日から、内部告発を受けて県職員にむけたアンケート調査を実施し、その中間報告においては回答者の約4割が知事のパワハラなどを認知していることがわかっている。その中には新たな“おねだり”エピソードも数多く含まれていた。

〈皮革製品の生産現場を視察した際、40万円相当の革ジャンを試着して「これはいい。もらえないか」と知事がおねだり。しかし、あまりにも高額な品のため、〇〇(非公開)内で議論され、結果、無償提供はできないと結論づけられたと聞いた〉

〈令和5年1月か2月に、知事が〇〇の雪不足の現地視察に訪れた際、〇〇が用意したスキーウェアについて、「持って帰れないか」とせがんだ〉

 知事のわがままは“おねだり”だけにとどまらない。さらにこんな回答も見受けられる。

〈多くの贈答品をもらっても〇〇や〇〇に分けることをしないで全て独り占めする。アメ玉一つも貰ったこともないらしい〉

〈両手で抱えきれない量の牡蠣を全部一人で持って帰った〉

〈冬の但馬へ出張に行ったとき、漁協(?)からカニをお土産に用意されたようだが、随行者の〇〇などが受け取りをお断りしたら、断った随行者の分も含めて、知事が独り占めして持って帰ったと聞いた〉

 アンケート調査によると、知事はこうした一面を見せていたようだ。ほかにも、以下のような場面が綴られている。

〈今年の1.17のつどいの関連行事で、知事の昼食用に弁当を仕出し弁当(3000円)で提供したところ、『なぜ持ち帰れる弁当でないのか』と以下の観点から〇〇に怒られました。 (1)いつも知事は弁当を家族分持って帰るのに、仕出し弁当だと容器の返却が必要なため、持ち帰れないではないか (2)持ち帰れないと今食べるしかないではないか。〇〇との面会があるのをキャンセルせざるを得ないではないか〉

 中間報告が公表されたことを受けて、斎藤知事は「個々の事案の内容は詳細に承知していないが、特にパワハラについては『人づてに聞いた』などの回答がおよそ4割にのぼっている。『県政をよりよくしていく』と3年間、必死でやり、必要な指示や指導をしたが、これだけ多くの職員が回答している事実に接し、大変残念な思いだ」と自らの思いを語っている。

「百条委員会」は知事や職員の証人尋問で事実関係を確認を進めているものの、本人は“おねだり”の事案にどう受け答えするのか──。

 

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