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【全文公開・後編】小泉進次郎氏総裁選出馬で注目 滝川クリステルが取り組む動物愛護運動への疑問点「財団の収支が不透明」「科学的根拠に乏しい主張」

NEWSポストセブン 2024年9月3日 6時59分

 小泉進次郎氏の自民党総裁選出馬によって、俄然、注目を集めるのが妻である滝川クリステル(46才)のライフワークだ。彼女の動物愛護はパフォーマンスか、それとも信念の活動か。ファーストレディー候補の言動を検証する。【前後編の後編。前編を読む】

 10年近く動物愛護活動を続ける滝川の財団には、いくつもの疑問点が指摘されている。

「クリステル財団では、企業や個人から寄付を募り、2020年には新型コロナウイルスの感染拡大で経済的な打撃を受けた犬猫の保護団体に対して総額2000万円を支援したことを公表しています。一方で、寄附金控除の対象外という理由で寄付金には領収書を発行せず、内訳は不透明。法的に問題はないとはいえ、ホームページなどを通じて収支を公表するのが一般的とされる時代の流れとは明らかに逆行しています」(芸能関係者)

 財団では、制作費や経費を除いた売り上げを寄付に充てる名目で高価なアクセサリーを販売し、これまでに650万円以上をボルネオ保全トラスト・ジャパンに贈呈したと発表している。

「ウクライナショックなどを理由にアクセサリーの価格を段階的に値上げし、6万円台だったネックレスは今年から7万円台に跳ね上がりました。2021年に啓蒙活動の一環で、絵本などを制作するためにクラウドファンディングを行った際は、780万円を目標に掲げていましたが何をとってもセレブ志向。身銭を切って活動する人にはファッション感覚で愛護活動をやっているように映るそうです」(前出・芸能関係者)

「生涯出産回数は6回まで」

 2019年の第4次安倍改造内閣で公開された進次郎氏の資産はゼロだったが、家族分として滝川が2億9001万円の有価証券などを所有していることが開示された。

「妊娠中に高級レストランで安産を願う“ベビーシャワー”を催したり、高級ブランドのベビーカーを愛用するなど、滝川さんの金銭感覚は庶民とはかけ離れています。お子さんたちはインターナショナルスクールに通い、家庭内では日本語と英語、フランス語で会話しているそうです」(前出・芸能関係者)

 滝川の財団がいまもっとも力を入れているのが、動物愛護に関する法改正だ。2023年9月には財団のホームページやSNSを通じて、2025年に法改正のタイミングを迎える動物愛護管理法についてこう訴えた。

《今の法律では、虐待から動物を守ることができません。だからこそ5年に一度の動物愛護管理法の見直しが予定される2025年は、次の5年、より多くの動物を守るためのチャンスの年です》

 動物愛護団体の関係者が解説する。

「2019年に法改正が行われたときの環境相は進次郎氏でした。2022年には『悪質な事業者にレッドカードを突きつける』と力強く宣言し、『メスの交配は原則6才まで』、『生涯出産回数は6回まで』などの数値規制を掲げましたが、科学的根拠に乏しく海外の情勢と比べて数字に乖離があるとの指摘もありました。

 中でも、生後56日以下の子犬や子猫の販売を禁じる『8週齢規制』は滝川さんがかねて訴えてきたこと。進次郎氏が首相になれば、彼女の発言力はますます大きくなるでしょうね」

 安倍氏が返り咲いた2012年の総裁選では、妻たちの激しい戦いが展開された。昭恵夫人は夫の地元で出陣式を仕切り、石破茂氏の夫人・佳子さんは応援演説動画をアップ。2018年の総裁選では佳子さん自ら街頭演説に立った。

 IOC総会で流暢なフランス語を披露し“おもてなし”で注目された滝川は強力な戦力となりうるが、進次郎氏は周囲に「政治家の妻だからと言って選挙を手伝わせることはない」と語っているという。

「進次郎氏の地元・横須賀で滝川さんを見た人は皆無。彼女にとっては子供が最優先で、次が動物、進次郎氏のことは後回しにしているのが実情でしょう」(地元関係者)

 もっとも、ファーストレディーとなれば、外遊や被災地の慰問、文化事業の視察や晩餐会の随伴など、果たさなければならない務めが山のようにある。

 昭恵さんは「家庭内野党」を標ぼうし、公の場でも平然と夫の政策を批判したが、滝川はどこまで“滝クリ流”を貫くことができるだろうか。

(了。前編から読む)

※女性セブン2024年9月12日号

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