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《私の最初の晩餐》幼い後藤真希が母にリクエストした「食卓の真ん中に大鉢でドン!」のジャンボ茶碗蒸し

NEWSポストセブン 2024年9月3日 16時15分

「最初に食べたご馳走はなんですか?」。子供の頃に母が作ってくれた料理、上京したときのレストラン、初任給で行った高級店……。著名人の記憶に刻まれている「初めて食べた忘れられない味」を語ってもらい、証言をもとに料理を再現するこの企画。今回は後藤真希さんに、忘れられないご馳走を教えていただきました。

 1999年、当時13才だった後藤真希さんが「これで最後にしなさいよ」と母親から念押しされ、ラストチャンスとして受けた「モーニング娘。」のオーディション。見事合格し、6才から目指していた歌手になる夢をかなえた。そうやってトップアイドルになる前、野菜ジュースを手作りするほど料理好きな母親が台所に立つとき、横にいたのはいつも真希さんだった──。

 * * *
 東京都江戸川区の実家は小さな一軒家で、7人暮らしでした。テレビで特集されているような大家族の皆さんって、食事のときとか、けっこうワイワイ楽しそうにやっているイメージがありますけど、うちは全然違いましたね。両親の食事に対するこだわりが強かったので、すごい真剣なんですよ。だから夕飯のときは誰も騒がず、黙々と食べていました。食事中は正座がルールだったので、あんまりのんびりしていると足もしびれちゃうし。

 週末には、家族揃って日本料理屋さんに行くのが恒例行事で、さざえのつぼ焼きとかあら汁だけじゃなくて、子供の頃からふぐのお刺身なんかまで食べさせてもらっていました。お父さんと一緒に八百屋さんに行くと「好きなのを選んでいいぞ」と言われるんです。でも、値札が見えるじゃないですか。幼いながらに裕福な家じゃないことはわかっていたので、安い方のみかんを手に取ると「おいしいものを食べろ」と却下されて、高価なみかんに交換。

母とはスーパーで買い物 父とは公園で木登り

 そんな家だったので、舌だけは一丁前になっちゃって。しょっちゅう、お母さんの買い物にお供していました。毎回、買い物について行けるのは、三姉妹のうちひとりだけ。その間は母を独占しておしゃべりができるし、スーパーで自分の好物をお願いすることも。ずっと家にいると、仕事から帰ってきたお父さんと公園に行かなきゃならないんです(笑い)。父は山登りが好きだったので、私にもやってほしかったんでしょうね。よく、木登りをさせられたりしました。

 母に「ふぐのお刺身が食べたい」と生意気なリクエストをしたこともありましたね。自分で言っておきながら、まあ、買ってくれないだろうなあ、なんて思っていたら次の日、家に私しかいない瞬間を見計らって「真希、おやつ食べる?」と、なぜか午後3時にふぐ刺しが出てきました。スーパーで売っているふぐ刺しだといっても、家族全員の分を買ったら、大きな出費だろうし。私みたいに、姉たちも弟もおねだりしていたんでしょうね。お母さんは時々、それぞれにこっそりやってあげていたんだと思います。

 堂々とリクエストできて、しかも家族全員で食べられたご馳走が茶碗蒸しでした。小さな器でそれぞれじゃなくて、食卓の真ん中に大鉢でドン! お玉でそれぞれ好きなだけすくって、おいしかったな。

 お豆腐じゃないですけど、いまの茶碗蒸しは絹みたいに滑らかじゃないですか。お母さんの茶碗蒸しは、木綿みたいにしっかりしていました。大好きなぎんなんもたっぷり入っていて。

 気丈でぜんぜん涙を見せないお母さんでしたけど、モーニング娘。のオーディションに合格したとき、初めてたった一度だけ私の目の前で泣いたんです。うれしいと驚きが入り混じったような表情でぽろぽろって。あの涙は忘れられません。

母にリクエストした大きな器の茶碗蒸しレシピ

■ジャンボ茶碗蒸し
●材料(6人分)
鶏もも肉100g えび6尾 卵L玉4個(240g) しいたけ2枚 かまぼこ5cm程度 ぎんなん水煮小1/2缶(18粒) 三つ葉3本程度 だし水2カップ+白だし大さじ3 酒大さじ1 塩少量

●作り方
【1】鶏もも肉は1.5cm角に切り、塩と酒をふり絡める。三つ葉は2cm長さのザク切りに、しいたけは石突きを切り落とし、3mmの薄切りに、かまぼこは8mm厚さに切る(お好みで飾り切りにする)。
【2】えびはよく洗い、背わたを取って、さっとゆでてから殻をむく。
【3】卵をボウルに割り入れ、泡立てないように溶きほぐす。だしを少しずつ加えて混ぜたら万能こし器でこす。
【4】器に鶏もも肉、しいたけを入れ、【3】の卵液を注ぐ。
【5】フライパンの底から3cmのところまで水を入れ、強火にかけて沸かしたら薄めのふきんをフライパンの底に敷き、【4】をのせて蓋をして再び強火にかける。再沸騰したらそのまま5分程度、卵液が白っぽくなるまで加熱する。
【6】火を止めて器にアルミ箔をかぶせ、蓋をして弱めの中火で15〜18分蒸す。器をゆらしてたわむ程度固まったら、かまぼこ、えび、ぎんなんをのせ、さらに3〜5分ほど蒸す。火を止めて三つ葉を散らし、蓋をして保温しておく。

※蒸し時間は、調理器具や蒸す器により変わるため目安。火通りが悪い場合は強火にせず、蒸し時間や予熱時間を延ばして卵液が固まるまで加熱する。
※今回は28cmのフライパンと、直径21cm×高さ5.5cmの器を使用。

●POINT
卵は正確にグラムで計量すること。卵液に空気が混じっていると加熱した際に、すが立つ原因になるので、泡立てないよう、卵白のコシを切るように溶きほぐす。

【プロフィール】
後藤真希/1985年9月23日生まれ。1999年より「モーニング娘。」3期メンバーとして活躍し、卒業後はソロアーティストとして活動。今年9月にはデビュー25周年を迎え、9月4日に自身13年ぶりとなる最新作、ミニアルバム『prAyer』をリリース。先行デジタルシングル『CLAP CLAP』は現在配信中。9月16日と21日には兵庫と東京にて、『後藤真希 25th anniversary live tour 2024 〜 pr∀yer 〜』を開催する。

※女性セブン2024年9月12日号

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