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女優・佐々木心音が結婚後初インタビューで宣言「肌を封印する気はありません」

NEWSポストセブン 2024年9月3日 11時45分

 今年7月7日に自身のInstagramで俳優の鹿野裕介(38歳)との結婚を報告した佐々木心音(34歳)。女優、モデル、グラビア、アーティスト、と幅広く活躍したこれまでを振り返り、さらには人妻になった現在とこれからを、結婚発表後に初めて語った。

 2011年にグラビアデビューし、初めて出したイメージDVDがAmazonランキングで売り上げ1位を記録。グラビア界を席巻し2013年の石井隆監督の映画デビュー作『フィギュアなあなた』では、一糸まとわぬ体当たり演技が評価された。共演の俳優・柄本佑も「すごい脱ぎっぷりでカッコ良かった!」と評し、その後も石井隆、瀬々敬久など鬼才監督の作品でヒロインを演じてきた。このたび結婚が発表とされた背景はどのようなものなのか。

「もともと恋人も結婚相手も、俳優だけは選びたくなかったんです。自分も映画でラブシーンや肌の露出はあるのでただの私のわがままなのですが、相手のキスシーンすらも嫌だったから(笑)。でも彼はピンク映画にも出ていますし、役柄で男女関係を演じることも多いのでそれはもう信じよう、と諦めました」

 それまで頑なに「俳優とは結婚しない」とし「ラブシーンは嫌」としてきた彼女だが、どうやってそれを超え結婚に至ったのか。

「2年くらい前に行きつけのバーで知り合いました。最初は店で顔を合わせる程度の関係でしたが、昨年、母親や知人らと毎年お参りに行っている埼玉県の三峯神社に一緒に行くことになりました。それ以来、より仲良くなりました。初めて行きつけの店以外でサシ飲みをしたら4軒もハシゴして、トータルで10時間も一緒にいたんですよ。話も尽きずに」

 それでもまだ彼とは“飲み友達”で恋愛に発展する予見はなかった。それは「彼には“結婚願望がなかった”から」だという。

「私は結婚もしたいし子供もほしい。だからこの人が恋愛対象になることはない。そう思ってたんです。その後も2人で飲みに行ったりご飯を食べに行くうちに、“付き合う?”という雰囲気になったのですが、 『私には結婚願望があるし子供もほしい。33歳だから時間もない。結婚願望がない人と付き合っている時間はないので、このまま飲み友達でお願いします』と伝えました。すると彼は『では結婚しませんか?』と。“あれ? 結婚願望がないと言っていた人はどこへ?”って(笑い)」

 そこからトントン拍子に事が進み、佐々木の誕生日1週間前の5月に入籍した。一区切りがついた彼女は、これまでの自身をふり返った。

「10代から20代にかけての私の人生は結構波瀾万丈、だったのかな? とは思います。進学校に入ったのに大学には進まず俳優養成所に通いながらバイト三昧。初舞台で『色気がない』と言われて色気を育てるためにグラビアアイドルになり、でもそのおかげで石井隆監督の『フィギュアなあなた』に出演できて、ヌードでも嬉しかったなぁ。家がなくてネットカフェで寝泊まりしていた時期もありました。奇しくもドラマ『闇金ウシジマくん Season3』に出演させていただき、ネットカフェで暮らす家出少女が母娘で売春をする役を演じさせていただき、まるでこの役のためにした経験のようで不思議でした。その後も思い悩んだタイミングで、瀬々敬久監督の映画『最低。』での主演をいただいたり、なんだかんだ私は作品に助けられて生きている気がします。そうして無我夢中で仕事に専念してきましたが、30代が近づくにつれ女優としても女としても理想と現実の間に悩むようになりました。そして心と体がついていかなくなり精神的にもどん底まで行ってしまいました。そこにコロナ禍がやってきたんです」

 コロナ禍での彼女はステイホームをしながら自分と向き合い直した。

「女優をやり続けたければもっとやんなきゃダメだって。ボイストレーニングに行き、一人芝居をひたすら動画を撮り、その動画を師と仰ぐ人に見てもらって意見をいただいたり。少なくとも半年間はプライベートなしで演技の勉強だけに集中し、体や考え方の改善に努めました」

 女優を極めようとするも眠れずにひとり泣いた夜もあった。そうして暗い洞窟から地上に戻ってきたような感覚のなか、出会えた作品が、昨年公開の映画『クオリア』であり『道で拾った女』だった。後作ではクズなトラック乗りの男に拾われるホームレス女性を演じ、やがて惹かれ合い体を重ね合う役どころを演じた。

「肌を重ね合わさずサラッと別れてもよかった関係なのに、敢えて肌を重ねたのは、ちゃんと竜平(トラック乗りの男)の存在を記憶に刻んでおきたかったからだと理解した上で挑めました。自分が新たな一歩を踏み出すきっかけとして、体に刻むように肌を重ねる。今まで演じたものとはまた違った愛を感じられるシーンでした」

 役柄に心と体で本気でぶつかってきた彼女ならでは意気込みが伝わってきた。ストイックに女優を追求するが故に、彼女は自分を見つめ直したときにあることに気づいた。

「これまで、ひとりは好きだけど孤独は耐えられないくらい苦手でした。思えば私はこの世界のどこかに居場所を求めていたのかもしれません。彼との結婚で、本当に心の底から安心できる感覚が得られました。結婚を発表してから久々にライブ活動したのですが、パフォーマンスが上がっていることを実感しました。自分の中で揺るがない自信を得たというか、本当に伸び伸びと歌えて自由になれたんです。心の余裕って大事なんだなって思いました。そんな私に揺るがない愛と安らぎをくれた夫は最高の相方です」

 このたび結婚を発表したことで、彼女の肌を見られる機会が無くなるのではないかと案ずる声に彼女はこう答えた。

「肌(の露出)を封印する気はありません。作品の内容と必然性があれば今もその覚悟はあります。寺島しのぶさんのように何歳になってもその役で必要なら惜しげもなく披露する姿勢は憧れですから。もし気になさっている方がいたら、『大丈夫ですよ』とだけお伝えしておきますね」

【プロフィール】佐々木心音(ささき・ここね)/1990年5月22日生まれ、東京都出身。女優、シンガーソングライター、舞台、映画、ドラマ、CM、モデル等多方面にわたり活躍。
主演映画『クオリア』順次全国上映中 https://eiga-qualia.studio.site/
初のフォトエッセイ『凛と生きる選択』がネットショップにて発売中
近況や詳細は公式HPにて https://sasaki-kokone.amebaownd.com/

取材/河合桃子

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