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「選挙応援はやらない」滝川クリステル “小泉進次郎総理”誕生なら安倍昭恵さんを超える“物言うファーストレディ”になる期待

NEWSポストセブン 2024年9月12日 7時15分

 自民党総裁選の本命とされる小泉進次郎氏とともに注目が集まっているのが夫人の滝川クリステルだ。進次郎総理誕生となれば当然、ファーストレディになる。

 総裁選では夫人が街頭で応援演説に立つケースもあることから、党内には「滝クリ人気で自民党への逆風をなんとかしてほしい」(ベテラン議員)との期待があるが、これまで進次郎氏は「妻の選挙応援」を否定してきた。

「私の選挙に妻が出てくることはない。政治家の奥さんは大変という、世の中の見方を変えないと、政治家に(なりたい)という人も出てこない」

 5年前、結婚を発表した後に地元・横須賀市内の実家前で取材に応じた際にそう語り、滝川も、〈「政治家の妻はこうあるべき」という形に捉われず、私らしく、ありのままの生き方、スタイルを尊重してくれることを話し合う中で感じることができた〉と自身のインスタグラムに書き込んだ。

 タレント出身の政治家の妻と言えば、かつては司葉子(相沢英之・元経済企画庁長官の夫人)や水野真紀(後藤田正純・徳島県知事の夫人)が夫の選挙を手伝ったことで知られるが、結婚時の言葉通り、“滝クリの選挙応援”は見られなかったという。

「進次郎さんは選挙になると他の候補の応援に全国を飛び回る。そういう場合は奥さんが地元を守るのが普通なのですが、滝川さんが地元の集まりに顔を出して頭を下げたなんて見たことも聞いたこともありません」(地元支援者)

 また、進次郎氏は結婚発表で「育休取得」を表明し、こちらも公約通り環境大臣時代に第一子が生まれると大臣として初の育休を取った。

 現在、2人の間には2児がいる。「家事は完全分担制で、進次郎氏は地方出張から疲れて帰ってきても子供をお風呂に入れたりと、しっかり子育ても分担しているそうです」(同前)という。互いのライフスタイルを尊重し合っているようだ。

 そんな滝川は「政治家の妻」となっても自分の仕事を大切にしている。

 結婚前の2014年に自ら設立した一般財団法人クリステル・ヴィ・アンサンブルの代表としての活動だ。同財団は「共に、生きる。」をスローガンに、アニマルウェルフェア(動物福祉)の向上と犬猫の殺処分ゼロ、絶滅の危機に瀕する野生動物保護などを訴え、シンポジウムの開催や全国の学校・児童館などへの絵本寄贈などを行なっている。

総理の「ブレーン」に!?

 では、もし進次郎氏が総理に就任したら、彼女はどんなファーストレディになるのだろうか。

「首相夫人」のスタイルは2種類ある。夫を陰で支える「内助の功」タイプと、自分独自の主張を持って活動するタイプ。後者には社会活動家として知られた三木武夫・元首相夫人の睦子さんやアッキーこと安倍昭恵夫人がいる。

 とくにアッキーは、「家庭内野党」を自称し、「首相になると『違う』と言える人は少なくなるので、こんな意見もあると伝えたい」と消費税増税に反対したり、医療用や祈祷用の大麻解禁を主張して物議を醸した。

 外交でも独自の行動を取った。

 ファーストレディ外交といえば、サミットなど夫の外遊に同行し、首脳夫人のために組まれた視察プログラムなどに参加するものだが、アッキーは政府行事ではない民間の日米国際海洋環境シンポジウムを主催してハワイを訪問。シンポジウムで代表を務めたほか、アリゾナ記念館で真珠湾攻撃の戦没者に献花するなど独自の行動をとって国会で問題化した。

 動物愛護運動家の滝川もアッキー以上の「行動するファーストレディ」となる素質は十分だ。

 日英仏3か国語を操り、「通訳なしで夫人外交ができるのでは」と見られており、「各国の音楽家など、アーティスト関連の人脈が広い。かといってアッキーのように“誰とでも仲良くなる”という危うさはなく、東京五輪の誘致活動で見せた“お・も・て・な・し”のようにTPOを心得ながら印象に残るアピールができる人物」(政府関係者)と評価が高い。

 一方で、進次郎氏が環境相時代に手がけた動物愛護法の改正では、「夫人がブレーンになっていたのではないか」という見方があった。

 政治評論家の伊藤惇夫氏はこう言う。

「進次郎政権ができれば環境政策や来年予定されている動物愛護法改正にファーストレディの考えがもっと反映されるかもしれない、という警戒の声もあるようです。元キャスターだけに発信力もある滝川さんは、昭恵夫人を超える“物言うファーストレディ”になるのではないか」

 本人の意思はともかく、発信力が強いだけに周りが放ってはおかないようなのだ。

 進次郎総理が誕生した時、「新しいファーストレディ像」は国民にどのように受け止められるのだろうか。

※週刊ポスト2024年9月20・27日号

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