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《表舞台から消えた森本レオの現在》元女優妻との別居生活50年、本人が明かした近況「お金を使わず早く死んでいくのが人生のテーマ」

NEWSポストセブン 2024年9月9日 16時13分

 一度聞いたら忘れられない“癒しの声”を持つ森本レオ。『きかんしゃトーマス』のナレーターを務め、俳優としてもドラマ『ショムニ』(フジテレビ系)など数多くの人気作品に出演してきた。今年で81歳を迎えた森本だが、アニメ映画の舞台挨拶を最後に2年ほど表舞台から遠ざかっている。

 そんな中、森本が突如、2023年3月に長年住み続けた高円寺のマンションを売却していたことがわかった。森本は個人事務所に所属しているものの、事務所のホームページもなく、今後の出演予定の発表もない。芸能界から“消えた森本レオ”を追ってNEWSポストセブン取材班が故郷の名古屋へ向かった──。【前後編の前編】

私生活では元女優と「結婚」

 1943年に愛知県名古屋市で生まれ育った森本は、1968年に地元・東海ラジオの深夜放送にパーソナリティーとして起用され、注目を浴びた。28歳で上京した後、飄々とした風貌で俳優、独特の語り口でナレーターとして活躍した。だが、もともと森本は脚本家志望だったという。

「俳優業はアルバイト感覚で始めたそうです。その自然体な演技で評価を得て、不動の地位を築きました。私生活では1971年に元女優の森和代さんと結婚して、長男と長女を授かりました。結婚直後から50年近く高円寺に住んでいて、住みなれたマンションを手放すなんて、森本さんの身に何かあったんじゃないかと心配しています。もしかすると今は名古屋に建てた家に戻っているんじゃないか」(芸能プロ関係者)

 取材班は名古屋市内にある森本の自宅に向かった。近所の住人に話を聞くと意外な答えが返ってきた。

「ここに長く住んでいますが、名古屋の自宅には奥様と息子さん夫婦が住んでいて、森本さん本人を見たことはありません。森本さんご夫婦は長年別居状態が続いていますよ」

 取材班は再び都内で森本の行方を追うことに。日差しが照り付ける8月上旬の昼──Tシャツにビーチサンダルで高円寺の町をゆっくりと歩くキャップ姿の高齢者に見える男性がいた。少し猫背で無精髭をたくわえた白髪の男性は、森本レオ本人だった。

 森本は駅の売店で夕刊紙を購入し、電車に乗り込むと、高円寺から数駅のエリアにある温泉施設へ向かった。2時間ほどで施設から出てくると、小柄の女性と合流してスーパーでカップ麺、袋菓子、佃煮などを購入。女性と別れた森本はカフェに立ち寄り、ホットコーヒーを飲みながら先ほど購入した夕刊紙、持参した「ニューズウィーク日本版」にゆっくりと目を落とした。18時過ぎ、カフェから出てきた森本に話を聞いた。

スーパーで合流した「女性」の正体は

──NEWSポストセブンです。最近、テレビで森本さんをお見掛けする頻度が減っていますが……。

「ハハハ、10年くらい前に大きい病気(2010年2月に心筋梗塞で入院)で倒れて、それできつい仕事は一切できないんです」

──新しいお仕事の予定はない?

「新しい仕事は今のとこはないですね。ナレーションは『Qさま!!』(テレビ朝日系)っていうのをやっていて、仲のいい人から『短い仕事だから』と頼まれて、散歩がてらちょっとやってます。今はお金を使わず早く死んでいくというのがテーマになってますので。そういう風に言われてますから」

──ご家族からですか?

「“あんまり粘らないで”という話にもなってる(笑)。今まで稼いできたお金を貯金していて、奥さんが家計を仕切ってます。なので、生活費は奥さんが貯金を取り崩して、月に20万円ずつ送ってくれています。『今月もっと要るぞ』っていうと30万円送ってくれる。高円寺に暮らしていると20万円もあれば大丈夫です」

──昨年、長いあいだ住んでいたマンションからなぜ引っ越したのでしょうか。

「天井が壊れたとか言われて、僕のせいじゃないじゃんって。でも入って(住んで)いる人の責任だからって60万円取られた。酷いとこですよ。だいぶ前に出ました。今、1人で住んでいるのは1LDKの小さなマンションです。不動産会社に行って、『駅から近くて安いとこ探してくれ』って言ったら、2400〜2500万円くらいだったかな」

──バリバリ働かなくても、資産があるんですね。

「(奥さんは)言いませんけど、名古屋の家もあるし、あるでしょうね。先日も『8000万円の養老院を見つけた』って言っていました。僕が死んだら入るらしいけど、まあ結婚ってそういうもんですよ。しょうがないよね」

──名古屋に戻り、家族と一緒に暮らすという選択肢は?

「だって『帰ってくんな』って言われますからね。あとは(僕に合う)食い物がないから。大手スーパーまで歩いて30分もかかるんです。そこで弁当を3日分くらい買って帰って、それをレンジでチンして食べるんです。家庭でも何でもないですよね。『焼き鳥も買ってきてよ』って言われたりして。家庭って何ですかね?」

──さまざまな家庭がありますよね。先ほど一緒に買い物をしていた女性は?

「アハハハ。彼女は事務所のマネージャーですよ。人生って何なのか、仕事って何なのか、役者って何なのか、夫婦って何なのか、生きるって何なのか、そういうことを丁寧に喋っていくと相当な時間をかけないと、自分の持ってる本音を伝えられない。まあ、そういうことでどうですか」

 突然の直撃にもかかわらず、すべての質問に対して包み隠さず語った森本。後編では、役者業から遠ざかっている理由、現在の暮らし、終活について持論を語っている。

(後編に続く)

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