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「授かり婚の東出昌大」と「笑えない齋藤元彦・兵庫県知事」…オバ記者(67才)が抱いた話題の2人についての違和感

NEWSポストセブン 2024年9月15日 11時15分

 パワハラ疑惑が報じられている齋藤元彦・兵庫県知事と、“授かり再婚”を発表した東出昌大。2人について、『女性セブン』の名物ライター“オバ記者”こと野原広子が綴る。

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 西の齋藤元彦(46才)、東の東出昌大(36才)。このところ毎日、この2人から目が離せない私。

 2人の話題が朝、YouTubeに上がっていると、1時間、いやヘタしたら半日がフイになっちゃうから油断もスキもあったもんじゃない。半日コースのときは、西から東、東から西と目先を変えて行ったり来たりよ。

 東の東出の方は、ひと言でいえばネーチャー系だよね。

『世界の果てに、東出・ひろゆき置いてきた』(ABEMA)という南米旅行の動画や、本人が配信している山暮らしや狩猟の様子なども面白いけど、最近は「彼女ができました。来春には子供が生まれます」と“授かり再婚”を発表。まぁ、見ているだけならほのぼのした話よね。とはいえ、前妻の杏との結婚時は、唐田えりかとの不倫が発覚するなど、結構なやらかしをしている。記者から「奥様と唐田さんとどちらが好きですか?」と聞かれて、「それは妻を傷つけることになるから答えられません」とテレビカメラの前で言っちゃった。あのとき私は「うそだろ、おいっ!」とテレビに顔をくっつけたもんね。じゃあ、どう答えれば結婚生活が続いたか?と私は考えた。「そんなこと、決まってます」と毅然と言って、あとはダンマリ。これしかなかったんじゃないか。

 再婚相手の松本花林さん(25才)も狩猟免許を持っているというし、太い眉からして肝が据わった女性に見える。出産しても山暮らしを続けるそうだけど、さぁ、どうなる!?

 それにしても、東出の報道で1つだけ違和感があるの。“授かり婚”という言い方よ。その前の“できちゃった婚”から格上げしたみたいだけど、奥歯にものが挟まった言い方に変わりはない。「婚前交渉したの? まぁ、ふしだらね」という白い目がいまでもある不思議。それでも「東出、やりやがったなっ」という同世代男性のネットの書き込みには声を上げて笑っちゃった。「俳優のほかに少子化対策の活動家になって」という意見まであったりしたし。

 対して笑えないのは、西の齋藤兵庫県知事よ。

 県職員に対して怒鳴る、物を投げつける、机を叩くなどのパワハラ行為や、訪問先での物品の“おねだり”を告発した元職員を停職3か月の懲戒処分にしたのよね、報道によれば。さらにそれを「嘘八百」「公務員失格」などと取材陣に公表もした。元職員はどうなったか──。聞かれるたびに齋藤知事は「それはもう、心からお悔やみ申し上げます」と、書いたものを読むような口調で言う。それを聞くたびに「この人、ふつうじゃない」と背筋が寒くなるの。

「辞職の意思はないか」と聞かれると、判で押したように「県政を前に進めたい」と答えたり、自身にパワハラ体質があるのではないかとの質問には「仕事については厳しくさせていただいている」って、まぁ、その言葉の説得力のないこと!

 百条委員会という行政の裁判所のような場面で、これを延々2時間以上詰められると、顔を青くして、目をしばたたかせる場面もある。だけどキツイ質問が飛んでくると必ず「うん」「はい」と冒頭に軽〜くうなずいてから答えるその神経。兵庫の方言なのか、語尾の「です」を「すぅ」と息を吐いて発音することまで気になってしまうんだわ。

 この原稿を書いているのは9月頭なんだけど、この人、これからどうなるのかしら。私は子供の頃、何か失敗をするたびに母親から「後先、考えねぇガキだ」と怒られてきて、幸い、自己責任で済んだんだけどね。県職員が明かした齋藤知事の行状から察するに、彼の辞書には「後先」の文言はないのかも。ここまで追い込まれる前に自身のふるまいを正そうと思わなかったのかしら。

 解剖学者にして日本ニュース時事能力検定協会名誉会長の養老孟司先生は、恩師から受けた「教養とは、人の心がわかる心」という言葉を大切にしているそうだけど、それに照らせば、齋藤知事は絶望的に教養が足りない人なんだと思う。そうと自覚したら、彼にだって開ける道があると思うんだけど、どうなのよ。

 そんなこんなを考えていると、67才の初秋の一日はあっという間に終わるのでした。

【プロフィール】
「オバ記者」こと野原広子/1957年、茨城県生まれ。空中ブランコ、富士登山など、体験取材を得意とする。

※女性セブン2024年9月26日・10月3日号

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