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《森田剛と二宮和也の共演で注目》ドラマ『インフォーマ』新作 原作・沖田臥竜氏と主演・桐谷健太と佐野玲於が語り合った

NEWSポストセブン 2024年10月10日 16時15分

 日本のテレビドラマ業界を震撼させた、あのクライムサスペンス・ドラマが、スケールアップして戻ってくる。

 11月7日より配信開始となるドラマ『インフォーマ ―闇を生きる獣たち―』に、前作から引き続き、森田剛や一ノ瀬ワタル、MEGUMIらが出演することが、10月10日、ABEMAより第2弾キャストとして発表された。本作は2023年1月から地上波(カンテレ)で放送され、地上波ギリギリのセンセーショナルな表現やダイナミックなアクション、先の読めない展開で多くの人を惹きつけたドラマ『インフォーマ』の続編である。

 注目されるのはその豪華キャストだ。主演の桐谷健太や佐野玲於(GENERATIONS)に加え、本作から新たに登場する二宮和也に、前作から出演する森田などが勢ぞろい。演技力に定評のある森田と二宮は、今回がドラマ初共演となり、作品の注目度が急上昇している。

 インフォーマ――それは、政治、経済、芸能、そしてダークサイドを暗躍し、社会を裏から情報で動かしていく「情報屋」。同名原作小説を執筆した小説家・沖田臥竜氏と、映画『余命10年』(22年公開)やドラマ『アバランチ』(2021年10月~、カンテレ)の藤井道人監督がタッグを組み制作された前作のテレビドラマは、連続ドラマ単独初主演となった主人公・“インフォーマ”木原慶次郎役の桐谷をはじめ、バディ的存在である週刊誌記者・三島寛治を演じた佐野、森田、石橋蓮司らキャストによる迫力の演技で、視聴者を惹きつけた。

 地上波放送後、Netflixで世界190か国で配信され、グローバルな人気も獲得。2年近くのときを経て、木原と三島の“異色のコンビ”は日本を飛び出し、タイ・バンコクを舞台に躍動するという。まさに、前作を何倍もスケールアップさせたのが、本作『インフォーマ ―闇を生きる獣たち―』なのだ。

 今回、バンコクロケにも帯同した原作の沖田氏と、木原役の桐谷、三島役の佐野が都内某所に集結。いよいよ始まる『インフォーマ』最新作の魅力を語り合った。

前作『インフォーマ』は、みなさんにとってどのような作品でしたか?

沖田:これまで世の中に数多(あまた)のドラマが送り出されてきた長い歴史の中で、前作の『インフォーマ』という作品が、既存の日本のドラマのさまざまな部分を塗り替えることができた、そんな実感がありますね。他に似たような作品が存在しない、唯一無二の作品になったのではないかと思っています。日本のドラマというジャンルで言えば、『インフォーマ』の“前”なのか、“後”なのかというぐらい、エポックメイキングな作品になった自負はあります。

桐谷:「俳優・桐谷健太の覚醒」という言葉で、前作は表現できたと思っています。撮影が進むごとに、まさに自分の中で何かが「覚醒」していく感覚が掴めた作品でした。僕にとって連ドラ単独初主演という記念となる作品が、この『インフォーマ』であったこと自体が、とてもうれしいことでした。

佐野:僕にとっては、一言でいえば「出会い」の作品だったのかなと思います。健太さん、沖田さん、他の共演者のみなさんやスタッフさんとはもちろん貴重な出会いでしたし、撮影中のすべての経験とも、忘れることができない“出会い”ができました。自分のキャリアのなかで、『インフォーマ』に出演できたことが「貴重な出会い」だったと感じていますし、そういう幸せな仕事と巡り合えたことに感謝しています。

沖田:原作者として自分にとって大きかったのは、『インフォーマ』というタイトルを生み出したことだと思うんです。そのタイトルをいろんな場面で、いろんな人から聞くたびに、この名前が自分の手元から飛び立って、自分だけのものじゃない、みんなの作品となって広がっているように感じられたことはとても嬉しかった。

桐谷:僕もいろんな作品にこれまで出させていただいていますが、『インフォーマ』は、本当に映像業界の関係者や役者仲間からの反応が大きかったです。

佐野:うんうん、そうなんですよ!

桐谷:さらにいえば、役者仲間の役者仲間というか、僕とは直接つながってない人からの反応もたくさんあった。「誰々さんがめちゃくちゃ面白いって言ってたよ」とか、「誰々さんに、『続編ってあるの?』って聞かれたけど」みたいなことをあちこちで聞かせていただきました。

佐野:僕もそうですね。このエンタメの業界の方から感想をいただくことが多かったです。僕は普段はパフォーマーとしての活動が多いので、インフォーマの中の三島が僕だと結びついてない人もいて、会ったときに、「佐野くんが、あのポンコツ君だったんだ!」っていうような答え合わせみたいな反応もあったりして(笑)。

桐谷:役者仲間たち何人かからは、「もし次があるなら出たい!」とまで言ってもらえましたね。『インフォーマ』はそんなふうに思ってもらえる作品になったんだと感じて、すごく感動しました。

佐野:僕、音楽やデザイナーの仕事の関係で海外に行くことも多いんです。Netflixで配信されたことで、海外の友達も見てくれて、そこからさらに広げてくれて。僕が好きな『Trash Talk』っていうアメリカのパンクバンドのギタリストから、「『インフォーマ』のスタッフTシャツをアメリカに送ってくれ」とか「続編はいつやるんだ」とか言われたりしました。それもすごくうれしかったですね。

続編の撮影では、すぐ前作から続く世界観に入ることができましたか?

桐谷:前作のメインスタッフの方々が変わらずに揃ってくださっていることが大きかったです。スッとインフォーマの世界に入れました。続編の衣装合わせの時に、久しぶりのみんなの前で僕が「祭りが始まりよったぞー!」て言いながら入ったんです(笑)。それだけで現場はめちゃくちゃ盛り上がってくれて。

佐野:あれは盛り上がりましたね(笑)。

桐谷:やっぱりスタッフさんが大切な軸だと思うんです。だからその軸が前作と同じ顔ぶれだというのは、それだけで安心感があります。さらにこの顔ぶれだからこそ、前作を超えるものを作っていきたいという空気、思いも共有できたように思います。

役作りの面で新たに意識されたことってありますか?

佐野:無いって言ったら怒られちゃうかもしれないですけど、僕は無いですね(笑)。もちろん前作のときよりも活躍の舞台が何倍もスケールアップしている分、頭の中で三島がいくらか成長したイメージを思い描くことはありましたが、だからといって気持ちのうえで特別な準備したわけではありません。それでも前作から切れ目なく、違和感なくスッと役に入っていけました。気持ちではない部分としては、筋トレは控えました(笑)。

桐谷:パンプアップすんなって言われたん?(笑)

佐野:はい、パンプアップ禁止ですって(笑)。“ポンコツ”の三島がマッチョになってたら、イメージが違いますもんね。自分にとってはやっぱり前作のときの空気感っていい意味で強烈だったんですよ。前作の撮影はもう2年ぐらい前になりますが、あまりに強烈な感覚があったので心と体がしっかり覚えていた。『インフォーマ』の現場は、共演者の方やスタッフさんになんでもすぐに相談できる環境、関係性があって、僕はわからないことあったらすぐに尋ねるタイプなので、健太さんやスタッフさんたちに、前作の強烈な感覚を思い出させてもらい、“ポンコツくんの空気”にしてもらえた感覚もあったと思います。

ドラマ『インフォーマ』シリーズは、沖田さんが書かれた原作の小説とは内容が異なる部分があり、小説を読んだ人にも、ドラマのネタバレにならないような展開が工夫、用意され、“2度楽しめる”作品になっています。

沖田:そうですね。小説、ドラマの台本、それから漫画版のストーリー、どれも自分が筆を入れています。自分の中では、小説は小説の『インフォーマ』の世界観があって、映像は映像の『インフォーマ』の世界観があって、漫画は漫画の『インフォーマ』の世界観がある。実際には、“3度楽しめる”物語なんです。どれも同じ『インフォーマ』なんですが、全部違う世界観だという感覚で、それぞれを大切に育てていくようなイメージです。どれも違うんですけど、自分からしたら全部を含めて『インフォーマ』。

もっと言いますと、小説は原作ではあるけれど、軸となるのは映像だと思っています。その軸を作りだしてくれているのがここにいるお二人。2年ぶりに第2作目で集まってくれたときに、ちゃんとそれぞれが成長した姿で帰ってきてくれたのを現場で目の当たりにしてすごく感動しました。

桐谷さんの目には、佐野玲於さんという役者はどう映っていますか?

桐谷:『インフォーマ』の前作と今作の間に、僕が主演した連ドラ(『ケイジとケンジ、時々ハンジ。』2023年、テレビ朝日系)の最終話のゲストとして、玲於に出てもらったことがありました。そのドラマのプロデューサーが『インフォーマ』の大ファンだったからで、現場で揃ったときに、『この2人が!』みたいな感じで(笑)。そのときは玲於が“闇バイトの元締め”みたいな役で、僕が刑事で捕まえる役という(笑)。前作と今作の間にまったく違う役での絡みがありつつも、今回2人の間に流れる空気には違和感がまったくなかった。役柄や演技の話し合いもほとんどすることなく、息が合った演技をできた。そういう安心感をすごく感じましたね。

では、佐野さんから見た桐谷健太さんという存在は?

佐野:健太さんからは、周りへの気配りや目線のやり方など、すごくリーダーシップを感じます。スタッフさんの体調を気遣ったり、現場の環境を整えたりっていうことまで目配りをされていて。主演として演技にも集中しなければならない立場なのに、余裕まで感じられるぐらい気遣いをされる。あぁ、これこそが座長のあるべき姿なんだなと、とても勉強になりました。僕も、安心感、めちゃくちゃありました!

桐谷:ありがとうございます。 

最後にこの本作の見どころを教えてください。

沖田:もう、全部ですよ。とにかく見てください! そうしたら、第3作目、第4作目と続きが見たくなり、映画版も見たい!と思ってもらえるような作品に仕上がっていると思っています。 

桐谷:本当に期待してほしいですし、その上で、その期待以上の衝撃がたくさん詰まっている作品になっていると思います! 

佐野:“開けてびっくり玉手箱”みたいな作品だなって僕は思っていて。本当にいろんなことが起こりますし、とにかくハラハラ、ドキドキして、楽しみながら見てほしい。

桐谷:前作では主題歌がなかったんですけど、今回は、あるアーティストの方にやってほしい!と直感がきまして。いまの段階ではまだ発表できないのですが、その大物アーティストの方たちも偶然か必然か、僕の知人とつながりがあって、前作を見てくださり面白いって言ってくださったそうで。そういう流れもあって、主題歌を書き下ろししてくれました。本当にありがたいです。沖田さんと藤井監督から始まったものが、どんどん、いろんな人をいい感じに巻き込んで大きくなっていき、この『インフォーマ』にかかわる人たちみなさんにハッピーオーラが全開で出ている感じがもう、すごい嬉しいです!

沖田:桐谷さんの言う、主題歌が決まるまでのサイドストーリーとか、佐野さんのパンクバンドの話、他の役者さんから続編に出たいと言われる話とか、作品の周辺にあるそれぞれのサイドストーリーが強烈ですよ。その強さが反映されて、『インフォーマ』シリーズの魅力につながっているのかもしれませんね。

桐谷:第3作目や劇場版をやりたい思いはめちゃくちゃ強いんですが…、そんなこといま言っている場合ではないので、ぜひ!本作品、観てください!

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