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《55日間のハマス人質日記》囚われた女性が語る地獄の日々「生理の時期を毎日確認されて…」【音楽フェス襲撃から1年】

NEWSポストセブン 2024年10月14日 7時15分

 イスラム組織ハマスによる大規模攻撃から1年が経った──2023年10月7日、ガザ地区近くのイスラエル南部で行われていた音楽フェスなどが攻撃対象となり、少なくとも364人が死亡したとされている。イスラエルとの停戦は未だ実現せず、現在もガザ地区には101人の人質が拘束されたままだ。

 大規模攻撃をめぐっては、ハマスの戦闘員による性暴力疑惑があり、音楽フェスの生存者から「男たちが一人ずつ女性を襲うところを目撃した。女性は下半身から血を流していた」といった証言も出ている。ハマスは性暴力疑惑を否定しているが、国連の専門家チームは今年3月、「ハマスによる大規模攻撃の際、少なくとも3か所で性暴力が行われたと信じるに足る根拠が見つかった」と発表した。

 イスラエル人で弁護士のアミット・スーサナさんは、ハマスの元人質として性被害を公表した初めての女性だ。スーサナさんはハマスの監視下のなか、子供部屋のベッドルームで、左足首を鎖でつながれた状態で過ごしていた。国際ジャーナリストが解説する。

「イスラエルの歴史ある新聞社は、55日間の監禁生活についてスーサナさんを取材し、《人質日記》などと題したタイトルで、彼女が受けた性被害について生々しく伝えています。スーサナさんを暴行したのはムハンマドという男で、彼女のところにやってきては、となりに座って体を触ってきたそうです。『今から君をサミラと呼ぶよ』とロールプレイのようなことも提案してきたといいます」(国際ジャーナリスト、以下同)

 自分の身を守るため、スーサナさんは必死に生理中のふりをしたという。

「ムハンマドはスーサナさんの生理の時期を気にしており、『生理は終わったの?』と毎日のように聞いてきたそうです。監禁生活のストレスのせいで実際はすぐに出血が止まっていましたが、スーサナさんは“トイレに行ってナプキンを替えているふりをした”と語っています。しかし、生理のふりを1週間続けて、さすがにもう嘘をつき続けるのも限界になってしまいました」

 なすすべがなくなったスーサナさんは、ついに男の毒牙にかけられた。

「ある日の早朝、ムハンマドは、スーサナさんにシャワーを浴びるように言いました。スーサナさんがシャワーを浴びていると、いつのまにかムハンマドが銃を持ってバスルームに立っていることに気づきました。彼はさっきまで笑顔だったのに、このときは険しい表情で荒い息をしていたといいます。

 スーサナさんは慌ててタオルで体を隠しましたが、もみ合いの末に剥がされてしまいました。浴槽の縁に座らされたスーサナさんは、それでも必死に脚を閉じて抵抗していましたが、何度も殴りつけられて、最後は子供部屋のベッドに連れて行かれたそうです。彼女はそこで性被害にあったことを告白しています」

 ハマスが非難される一方で、イスラエルによる民間人を巻き込んだ空爆などに対しても国際的な批判が集まっている。ガザ地区の保健当局は、死亡者数は4万1000人を超えると発表した。

「イスラエルに抗議するデモが世界中で行われており、イスラエルによる攻撃は実質的な“虐殺”に該当すると、厳しく批判する声もあります。

 イスラエルとハマス、それぞれが意図的なメディア露出をしている可能性があるため、それぞれの情報を慎重に検討する必要があります」

 ガザの平和のために、我々ができることは──。

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